1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子ハンドリング技術を用いた単一細胞内調節タンパク質の機能解析法の開発
Project/Area Number |
11559016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石渡 信一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10130866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 和宣 株式会社日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
安田 賢二 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (20313158)
藤田 英明 早稲田大学, 理工学部, 助手 (50318804)
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Keywords | ケージドDNA / ケージド遺伝子 / DNAチップ / PCR法 / 温度パルス顕微鏡法 / 遺伝子ハンドリング / DNAの熱変性 |
Research Abstract |
DNA(mRNA・タンパク質)の固定化と選択回収技術:核酸プローブを表面に固定した基板を用いて、溶液中の試料DNAを高速かつ高分解能に分離・精製することを目的とする遺伝子前処理技術を検討した。ガラス基板表面にクロムを6nmの厚さに蒸着し、それをシラン化処理することによって核酸プローブを固定して核酸プローブ基板とした。試料核酸プローブの方に蛍光色素を結合して蛍光画像観察したところ、単なるガラス基板と比べて核酸プローブが均質にむらなく付着することが分かった。そこで、このクロム蒸着面に近赤外レーザー集束光を顕微鏡下で照射することによって、クロム表面を局所加熱し、μmオーダーの空間分解能でDNAを熱変性し、試料核酸プローブを局所分離することに成功した。この試料核酸プローブの熱解離は可逆的で、再結合に関しても変性することなく非常に良い再現性を示した。また基板の蒸着クロムを面電極としてDNAを基板表面に誘導することができた。また、異なるプローブが付着した複数の領域を基板上に2次元に配置し、試料DNAが特定の領域にしか結合しないこと、また、他の領域に影響を与えることなく特定の領域に結合したDNAのみを回収できることを確認した。Caged DNAの合成:DNA塩基のアミノ基を化学修飾(Cage化)することによって複製機能を失活し、紫外光照射によってCageを外して再活性化させることのできる不活性化DNA(Caged DNA)を合成することを試みた。その結果、光照射による再活性化がある程度可能であることがPCR法を用いて確認された。以上2つの技術は、本研究課題を推進する上での鍵技術になることが期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yasuda,K. et al.: "Focal extraction of surface-bound DNAs from a microchip using photo-thermal denaturation."Bio Techniques. (in press). (2000)
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[Publications] K.Okano et al.: "Position-specific release of DNA from a chip by using photothermal denaturation."Sensors and Actuators B. (in press). (2000)
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[Publications] Kato,H. et al.: "Imaging of thermal activation of actomyosin motors."Proc. Natl. Acad. Sci. USA.. 96. 9602-9606 (1999)
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[Publications] Fukuda, N. & Ishiwata, S.: "Effects of pH on spontaneons tension oscillation in skinned bovine cardiac muscle."Pflugers. Aroh-Eur.J.Physiol.. 438. 125-132 (1999)
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[Publications] Fujita, H. & Ishiwata.S.: "Tropomyosin modulates pH dependence of isometric tension."Biophys. J.. 77. 1540-1546 (1999)
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[Publications] Fukuda, N. et al.: "Effects of MgADP on length dependence of tension generation in skinned rat cardiac muscle."Civ. Res.. 86. l1-l6 (2000)