2000 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ・エシックスの観点から見た,モラルの成立条件に関する研究
Project/Area Number |
11610036
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
越智 貢 広島大学, 文学部, 教授 (00152512)
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Keywords | 情報教育 / 情報倫理 / 情報モラル / コンピュータ・エシックス |
Research Abstract |
今年度の研究は、当初の研究目的のうち、第2番目の目的(コミュニケーションの次元での現実世界と仮想世界との比較)と第3番目の目的(モラルに関する教育の次元での現実世界と仮想世界との比較)を重点的に追求することにあった。 研究代表者は、これらの目的を、前年度と同様、「情報モラル」の教育という場面で考察した。現在、全国の中等教育の現場で、情報モラル教育のプログラム化が進められているが、そこには本研究と密接に関わる諸課題が山積しているからである。そのため、今年度はCEC(コンピュータ教育開発センター)の調査研究とも連携して、いわゆる「情報化の影」の問題などの解明に努めた。その成果は、文部省や各地の教育センターでの教育情報化の講座などに直接活用されたほか、論文としては、ダートマス大学(アメリカ)で開催されたCEPE2000("Information Ethics and Humanity"のタイトルで発表)などで報告された。また2001年2月には「情報倫理の教育」をめぐる国際フォーラム(「情報倫理の構築プロジェクト」主催による)のオーガナイザーを務め、国外から参加した8名の先端的研究者とともに「情報倫理教育のあるべき姿」を討議した。このフォーラムでは、コンピュータ・エシックスにおけるモラルが、伝統的倫理学の知見を必要としていること、そして現段階においては、モラルの原理的研究以上に、モラルの教育的研究がきわめて重要であること、などが各国共通の課題として明らかにされた。 このように今年度の研究は、きわめて実り多い成果をもたらした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 越智貢: "自由の現在"「現代日本人の生き方」調査報告(「現代日本人の生き方」調査企画委員会). 126-146 (2000)
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[Publications] 越智貢: "情報モラルの教育"『情報倫理学』(ナカニシヤ出版). 188-217 (2000)
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[Publications] 越智貢: "情報倫理の教育"日本教育(平成12年7月号)(社)日本教育会. 10-14 (2000)
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[Publications] Mitsugu Ochi: "Information Ethics and Humanity"Proceedings for CEPE 2000 at Dartmouth College. 1-9 (2000)
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[Publications] 越智貢: "情報モラル教育の行方"Cyber Security Management (Dec.2000). 2,14. 64-67 (2000)
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[Publications] Mitsugu Ochi: "How computer ethics can contribute to children"Proceedings for FINE 2001 (the 2nd international workshop of FINE) at Hiroshima. 1-8 (2001)