2000 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークによる理想観察者の形成と効率分析
Project/Area Number |
11610070
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
石口 彰 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (10184508)
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Keywords | 理想観察者 / ニューラルネットワーク / 効率分析 / 視覚情報処理 / モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、まず、理想観察者という、統計的に理想的な、すなわち課題達成の上限を示す観察者を想定し、それとの対比で、人間の情報処理過程の効率を算出して、視覚情報処理の低次過程(運動位相差検出、奥行き検出など)から高次過程(オブジェクト認知など)の特性を検討する。さらに、ニューラルネットに統計的に最適な反応パターンを学習させることで、理想観察者の神経生理学的対応を構築し、ネットワークのどの構成要素の欠落、あるいは損傷が、人間の反応パターンと類似するかを検討することである。 平成12年度の成果は、以下の通りである。 1 面形成と対称性パターンの検出に関し、効率分析を用いた実験を行った。 2 線分刺激による方位の時間・空間加重に関し、効率分析を用いた実験を行った。 3 平成11年度に開発したアルゴリズムに基づき、運動による構造復元に関し、2階層の理想観察者ニューラルネットワークモデルを構築した。この場合の階層とは、1つの課題解決に相当する。すなわち、運動による構造復元では、運動光点の3次元座標を復元する課題とこの3次元光点からそれらを要素とする3次元形態の面積を復元する課題の2つを逐次的に解決するネットワークモデルを構築した。この結果と同種の実験より得られた理想観察者の成績とを比較検討した。 4 上記、1,2の実験結果に対応するニューラルネットモデルを構築中である。 5 平成11年度、12年度の成果をまとめ、理想的観察者の形成に必要なアルゴリズムの一般化を行った。さらに、理想観察者ネットワークのユニットやリンク構造に、欠損を加え、人間の識別成績をシミュレートするためのアルゴリズムを考案した。
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Research Products
(1 results)