1999 Fiscal Year Annual Research Report
心血管反応型指数の妥当化および反応型の混合を伴う昇圧特性の定量的研究
Project/Area Number |
11610082
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
田中 豪一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10167497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 幸展 札幌医科大学, 医学部, 教授 (40045539)
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Keywords | ストレス反応性 / 心血管反応型 / 血圧 / 末梢血管トーヌス / 反応性充血 / 指尖容積脈波 / 皮膚血管抵抗 |
Research Abstract |
心臓血管系のストレス反応性には、心臓側の活動性が亢進する1型と血管側が収縮に傾く2型の2つの反応型が存在する。本研究では新たな心血管反応型指数(CVI)を導入し、血圧反応性指数(BPI)との2次元で構成するストレス反応性平面が心理生理学的にいかに応用できるか、吟味する。11年度には、CVIの妥当化の1つの基準測度となる規準化脈波容積(NPV)及び皮膚血管抵抗(CVR)の測定条件を確立するための実験を行った。【方法】男女大学生16名を被験者とし、左手第2指指尖部から近赤外線光による透過型容積脈波の直流と交流成分、第3指基節部からフィナプレスで血圧、左手第4指指尖部からレーザードップラー血流計で皮膚血流量を測定した。これらの測定から、CVRとNPVを算出した。実験では左手を手首まで42℃の温水に浸水させたが、この間に反応性充血試験(RH)を間欠的に実施し、その開始時刻を独立変数とした。浸水前、1回目の浸水から9min目、続く2回目の浸水から9min目、最後の3回目の浸水から17min目の4条件である(順に0M、10M、20M、40M条件)。何れも測定に先立つ5min間左上腕を200mmHgで血流遮断し、保温箱の中で圧解除後の4min間の反応を測定した。【結果】NPVにおける最大血管拡張は10M条件で認められ、それ以上浸水時間を延長しても血管拡張は頭打ちとなった。一方、血液容積(BV)は時間と共に増加し、40M条件で最大を示した。【次年度への活用】こうして、最大血管拡張条件(40M条件)と同等の血管拡張が得られる最短浸水時間は10min程度と判明した。10M条件での局所加温+RH負荷試験は各被験者に固有な最大血管拡張を決定する方法として、次年度の2つの実験に組み込まれる。
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