2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610089
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山崎 勝男 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (40084579)
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Keywords | 運動強度 / 脳波の左右差 / αパワー値 / 不安の軽減 / 快感情 |
Research Abstract |
本年度は,強度の異なる運動が感情と脳波の偏側性に及ぼす効果を精神生理学的に検討した.運動には快適自己ペース条件と70%VO_2max条件の2条件を設定し,それぞれ15minの自転車エルゴメータ運動とした.快適自己ペースは,遂行者自身が快適と感じる主観的運動強度とした.両条件に参加した男子大学生9名を対象に,運動前と運動後の安静時に前頭部から10/20電極法に準じてEEGを記録した.運動に伴う感情の変化は質問紙を用い,運動前,運動中,運動終了時点,運動後回復の各時点でチェックした.前頭部の脳波(EEG)は,8Hz以上9.5Hz未満をα1,以下同様に9.5-11.5Hzをα2,11.5-13Hzをα3に分類し,各帯域毎のαパワー値を左右間(F3とF4)で比較した. 快適自己ペース条件と70%VO_2max条件の運動では,運動の終了直後から60minの回復時点に至るまで状態不安が軽減した.ただし,両条件の運動には,快感情やリラックス感の消長時点や持続時間に違いがみられた.快適自己ペース条件では,運動前と運動後の前頭部αパワーに左右差がみられなかった.一方,70%VO_2max条件ではαパワーに左右差がみられなかった運動前に比較して,運動終了後の回復時間帯には右前頭部よりも左前頭部の方が持続的に賦活していた.本研究の70%VO_2max条件で認められた左前頭部のαパワー,とりわけα2帯域には,運動後の不安軽減と快感情が反映されたと考察した.
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