2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610092
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
浮田 潤 関西学院大学, 文学部, 助教授 (30299044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (80275148)
横山 詔一 国立国語研究所, 情報資料研究部, 主任研究官 (60182713)
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Keywords | 日本語 / 電子メディア / 日本語テキストデータ / 表記 / JIS漢字コード / 単語認知 |
Research Abstract |
1.日本語資源形成の中核技術として、日本語の単語頻度表に、海外のホームページ閲覧ソフトからもアクセス可能なシステムの第1版を開発した。このシステムの特長は。大規模な文字GIFデータベース(漢字9万字)を備えた「文字配信サーバ」と、それとは別の場所にある「データベース検索サーバ」をインターネット上で連動させて、検索結果の日本語を海外のホームページ閲覧ソフトに高速配信できるようにした点にある。 2.新聞記事を日本語学習の教材として利用するために、新聞記事1ヶ年分を対象に漢字の頻度特性を分析し、新聞を読むためにはどのような漢字を学習すべきなのかを検討した。その結果、(1)新聞紙面上での漢字の占める割合は41.46%であり、平仮名34.06%、片仮名で6.34%など、他の文字種と比べて漢字の使用率が著しく高いこと、(2)基本漢字500字および学年別配当漢字表を習得すれば、それぞれ70.41%、89.84%の割合で、新聞に出現する漢字をカバーできること、(3)新聞での使用頻度が高い漢字であっても、学年別配当表には掲載されていない漢字が数多く存在すること、などが示された。以上の結果から、新聞を利用した教育(NIE)のための漢字学習表を開発し、新聞を教材として利用する際に、学習者に教授すべき漢字は何かを明らかにした。 3.本研究課題で得られた各種成果物を広く社会に公開するため、ホームページを日本語と英語で作成し、東京大学ならびに愛知教育大学のサイトから発信すべく準備を進めた。 4.日本心理学会第64回大会においてワークショップを開催し、現在までに開発された日本語資源のデータについての報告、ならびに今後の問題についての意見交換を行なった。
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[Publications] 横山詔一: "海外WWWブラウザ対応の日本語データ検索システム-『現代雑誌九十種の用語用字:全語彙・表記』を例に-"電子情報通信学会技術研究報告. TL2000・16. 17-24 (2000)
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[Publications] 近松暢子: "A Japanese logographic character frequency list for cognitive science research."Behavior Research Methods, Instruments, & Computers. 32巻3号. 482-500 (2000)
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[Publications] 野崎浩成: "新聞における漢字頻度特性の分析とNIEのための漢字学習表の開発"日本教育工学会論文誌. 24巻2号. 121-132 (2000)