2001 Fiscal Year Annual Research Report
分散効果の再活性化説に基づく効果的な分散学習CAIの開発と評価
Project/Area Number |
11610111
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
水野 りか 信州大学, 工学部, 助教授 (00239253)
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Keywords | 分散学習 / 分散効果 / 再活性化説 / Low-First方式 / CAI / 遠隔教育 / インターネット / 作業記憶容量 |
Research Abstract |
平成11年度は,水野(1998)の考案した分散効果の原因説である再活性化説,及び,その数理モデルである再活性化モデルを基に,個々の学習者に応じた効果的な分散学習スケジュールを設定する2つの原理を考案し,これらを適用した分散学習方式,Low-First方式の効果と効率の高さを実験的に検証した。平成12年度は,Low-First方式の効果の個人差が作業記億容量の違いに起因することを見出し,この問題に対応するための原理3を考案し,これを追加した改良Low-First方式の効果を実験的に検証した. 本年度は,この改良Low-First方式を遠隔教育をはじめとする教育実践で利用するに足る方式とするため,より実践的な観点からの種々の検討を行った. 前半はまず,この効果が,1.長期間持続すること(水野,2001a),2.課題の難易度や作業記憶容量の個人差に左右されないこと(水野,2001b)を実験的に検証した.その上で,この方式をインターネットを介して利用できるCAIに適用し,このCAIが,作業記憶容量の個人差に左右されない,効果的かつ効率的なCAIであることを実践的に検証した(水野,2001d). 後半は,教育実践においては極めて重要な条件である,CAIの効果の均質性と動機づけ効果の検討を行った.そして,1.Low-First方式・改良Low-First方式の動機づけ効果が単純反復する分散学習方式よりも著しく高いこと(水野,2002a, 2002b),2.改良Low-First方式の効果が均質であること(水野,2002c)を実験的・実践的に検証した. そして以上により,あらゆる点で優れた分散学習方式,改良Low-First方式と,そのCAIを完成した.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 水野りか: "改良Low-First方式の分散効果の長期持続性の検討"日本教育心理学会第43回総会発表論文集. 156 (2001)
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[Publications] 水野りか: "改良Low-First方式の分散効果-難易度独立性と持続性-"日本心理学会第65回大会発表論文集. 413 (2001)
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[Publications] 水野りか: "自主シンポジウム:教育における「活性化」概念の適用可能性-学習研究-"日本教育心理学会第43回総会発表論文集. S26-S27 (2001)
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[Publications] 水野りか: "作業記憶容量の個人差に応じた効果的な分散学習方式の開発"認知科学. 8・4. 431-443 (2001)
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[Publications] 水野りか: "分散効果の知見に基づく効果的,効率的で,やる気の出る反復学習方式の考案と検証"教育心理学研究. 50・2(発表予定). (2002)
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[Publications] 水野りか: "個人差に対応した改良Low-First分散学習方式のやる気への影響"日本教育心理学会第44回総会発表論文集. (発表予定). (2002)
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[Publications] 水野りか: "個別最適分散呈示方式, 改良Low-First方式-効果の均質性の検討-"日本心理学会第66回大会発表論文集. (発表予定). (2002)