1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610114
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉万 俊夫 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10135642)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026296)
|
Keywords | 過疎地域 / 地域活性化 / コミュニティ / 住民自治 / 高齢社会 / 地域医療 / グループ・ダイナミックス / 実践研究 |
Research Abstract |
鳥取県智頭町および京都府美山町をフィールドとして、過疎地域を活性化しようとする住民活動に、研究者が実践的に関わりつつ、住民自治に向けての「民力」向上、高齢社会におけるコミュニティづくり、地方からの情報発信力の強化等を軸とする地域活性化の試みを記録、検討した。智頭町においては、すでに1997,1998年から集落活性化運動を開始している9集落について、これまでの経緯を詳細に調査した。とりわけ、集落が運動に参加するに至るまでの住民間影響関係、ビジョン策定に中心的に関与した人物、中心的人物と周辺的人物との関係、ビジョン実行段階に入ってからの集落の変化等について、各種の記録や関係者へのインタビューを基に明らかにした。同時に、1999年から運動に参加した集落については、参加に至るプロセスをリアルタイムで追跡し、運動参加を左右する住民間ダイナミックスを分析した。また、すでに運動に着手している9集落のうち、2-3の集落においては、ホームページの立ち上げ作業を指導しながら、住民が発信情報をどのように創出していくか、また、その過程で新たな中心人物が生まれる可能性はないか、情報の受け手からいかなる反応が出るか、等について調査した。美山町においては、次第に本格化しつつある公設民営の医療機関づくりについて、その具体的計画の策定プロセスを追跡し、とりわけ、その過程で、住民がどのような人的ネットワークを形成するかを分析した。
|