1999 Fiscal Year Annual Research Report
ペットとの情緒的交流が老人の精神健康と幸福感に及ぼす影響
Project/Area Number |
11610161
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
安藤 孝敏 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (00202789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 好信 共立女子短期大学, 生活科学部, 助教授 (00108200)
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Keywords | ペット / コンパニオンアニマル / 人と動物の関係 / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ペットとの情緒的交流が地域老人の精神健康と主観的幸福感に及ぼす影響を検討することであった。そこで本年度は、都市部でペットを飼っている60〜79歳の高齢者600人を対象として、郵送法による調査を実施した。調査対象者は、調査会社が所有する都市部のモニターで、犬もしくは猫を飼っている高齢者であった。 調査項目は、性、年齢、職業の有無、学歴、収入、配偶関係、同居家族、生活機能といった基本属性、生活満足度尺度、孤独感、抑うつ状態といった主観的幸福感と精神健康の指標、情緒的一体感を感じる人の数、手段的サポートを提供してくたれ人の数といったサポートネットワーク、ペットの種類と数などのペット飼育状況、かわいがっているペットとの情緒的関係を測定する尺度項目、Templerらのペットに対する態度尺度(PAS)、および過去2年間のペットロスに関する項目などであった。 郵送調査の結果、有効回答者数は588(男性283、女性305)、回収率は98.0%であった。回答者の平均年齢は男性が66.8±4.5歳(60〜75歳)、女性が67.0±4.8歳(60〜79歳)であった。 現在、データ入力を終え、集計作業のためのファイルを作成中である。次年度には、この調査データを用いて、人とペットとの情緒的交流を測定する尺度を作成し、その信頼性と妥当性を検討する。次に、ぺットとの情緒的交流に関連する要因を検討し、これらの分析結果を踏まえて、最終的に、ペットとの情緒的交流の多寡により地域老人の精神健康および主観的幸福感が異なるのかを検証する。
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