2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610193
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
副田 あけみ 東京都立大学, 人文学部, 教授 (60154697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 裕子 浦和短期大学, 専任講師 (90248807)
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Keywords | 子育て支援 / 子ども家庭支援センター / ケースマネジメント / ショートステイ / トワイライト / 育児不安 / ファミリィソーシャルワーク / 予防福祉 |
Research Abstract |
東京都の単独事業である子ども家庭支援センター事業は、現在14の区市で実施されているが、本調査対象とした府中市のしらとり子ども家庭支援センターは、支援センター事業と子ども家庭在宅サービス事業とを、効果的、統合的に行い、従来の福祉の対象となる「問題を抱えてしまった家庭」を生み出さないよう予防福祉の機能を担っているユニークなセンターであることが、調査の結果明らかとなった。 (1)相談件数は年間300件に近いが、相談者も「専業主婦」、「共働き世帯の母親」、「母子世帯の母親」、「父子世帯の父親」、「両親世帯の父親」、「子ども本人」、「親戚・知人」、「地域の関係機関」と多様であるだけでなく、相談内容も「出産」、「病気」、「残業」、「育児不安」、「子どもの躾・健康」、「夫との関係」、「ドメステック・ヴァイオレンス」、「性の悩み」等々幅広く、地域の子ども家庭に対する総合的な相談機能を果たしている。 (2)こうした相談の約20%は、センターが提供する在宅サービスの利用に結びついている。きめ細かなアセスメントとサービス援助計画の作成、サービス利用者と提供者へのサポート活動をケースマネジメント(CM)と呼ぶならば、本センターは相談者の2割に対しCMの機能を果たしていると言える。また、家族全体を視野に入れたサービスの調整や援助をファミリィソーシャルワーク(FSW)と呼ぶならば、本支援センターはFSWも実施していると指摘できる。 (3)子ども家庭在宅サービスのうち、ショートステイは「専業主婦」の「出産」や「病気」時等における短期的保育サービスとして、トワイライトは「母子世帯」や「父子世帯」、「共働き世帯の母親」の「遅い終業」や「残業」、「出張」時等における夜間保育的サービスとして機能し、交流事業は「専業主婦」に対する「交流」、「情報交換」、「予防的相談」等の機能を果たしている。
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