1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者に対する社会福祉援助形態と地域特性に関する実証的研究
Project/Area Number |
11610199
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
大橋 純一 流通経済大学, 社会学部, 教授 (50213830)
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Keywords | インフォーマル・サポート / 都市化 / 福祉コミュニティ / 地域社会 |
Research Abstract |
本研究は、高齢者に対する社会福祉援助のあり方を、地域性や都市化の進展度といった地域特性との関連で明らかにしようとするものである。そのためには、社会福祉援助の形態(国等のフォーマル援助形態、企業等のセミフォーマルな援助形態、家族などのインフォーマル援助な形態など)と地域特性(人口学的・空間的・産業構造等)との関連を実証的に明らかにする必要がある。 研究事例として、茨城県の中核都市である土浦市を取り上げ、その市域の中から市街地、旧市街地、農村地域、漁村地域、そして住宅地域の5つのフィールドを研究対象地域として設定して、調査研究を実施する。 本研究は、平成11年度と12年度の2ヵ年の研究期間で実施しようとするものであるが、初年度の11年度では、市街地、旧市街地、そして農村地域を選択し、それをあらわす具体的な地域として、土浦市の大手町地区と白鳥地区を選定して調査を実施した。両地区で65歳以上の高齢者のいる世帯300世帯をサンプリングして、学生調査員による面接調査を実施した。回収率は両地区合わせて75%であった。 調査結果としては、当初の予想通り、農村的な色彩が濃い白鳥地区では、家族などのインフォーマルなサポートが多く見られたのに対して、旧市街地である大手町ではやや異なった傾向が見られた。それは、家族等のインフォーマルなサポートが強いものの公的なサポートも比較的多いと思われたが、そのような結果ではなかった。次年度の調査研究と合わせてこの点の解明を行っていく。
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