2000 Fiscal Year Annual Research Report
社会福祉開発に関する基礎研究-社会福祉計画の実証的研究-
Project/Area Number |
11610212
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Research Institution | Meijigakuin University |
Principal Investigator |
和気 康太 明治学院大学, 社会学部, 専任講師 (50257060)
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Keywords | 社会福祉計画 / 介護保険事業計画 / 老人保健福祉計画 / 地域福祉計画 / 社会福祉調査 |
Research Abstract |
本研究は、社会福祉計画に関する実証的な研究を行うことを目的としている。 社会福祉計画は、1989年の社会福祉関連八法の改正によって、地方自治体による老人保健福祉計画の策定が法定化されて以降、障害者福祉計画、児童育成計画などが次々と領域別に法制化され、現在ではさまざまな社会福祉計画が策定されている。 昨年度の研究ではそれらのなかから、民間の社会福祉協議会が策定する「地域福祉活動計画」を研究対象として設定し、調査研究を行ったが、本年度の研究では、2000年4月の「公的介護保険制度」の導入を踏まえて、地方自治体が策定する「介護保険事業計画」及び「老人保健福祉計画」を対象として調査研究を行った。 本研究は、大別して理論研究と調査研究の2つで構成されており、さらに調査研究に関しては、「事例調査」と「統計調査」によって構成されている。なお、統計調査については、他の調査研究(厚生労働省の厚生科学研究など)とリンクさせたため、本研究では主に「事例調査」の方法によって調査研究を実施した。具体的には、神奈川県という地域にフィールドを限定し、上記の2つの計画に関連する資料を収集・整理・分析し、また必要に応じて地方自治体の担当者(planner)に聞き取り調査(ヒアリング)を行った。 その結果、介護保険事業計画については、地域によってあまり差が見られないものの、老人保健福祉計画については、地域の人口規模、高齢化率、地方自治体の規模などによって内容に差が見られること、また計画の策定と実施に関しては、神奈川県の果たす役割が大きいことなどが現時点で明らかになっている。
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