2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610214
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森 元孝 早稲田大学, 文学部, 教授 (50182209)
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Keywords | 東京都知事 / 青島都政 / 石原都政 |
Research Abstract |
平成12年度に実施した東京都知事選挙における投票行動調査の基本集計ならびに基本分析を実施した。 とりわけ前都知事への投票、現都知事への投票、さらに前々都知事への投票について、同一個人においてどのように変化をしてきたか、変化させてこなかったかをいうことを軸に、回答者の属性の分析を行っている。現在の時点では、年齢層50歳台と、60歳台とに、前知事への好感度の有無、現知事への期待度の有無について、かなりはっきりとした特徴を見ることができる。 変化したこと、変化させたことについて、回答者が、どのような理由づけをするのかということについて分析を進めているが、前都知事について、回答者の大半が、就任時とその後で、意見を大きく変化させている。知事就任時の期待度の大きさと、期待が裏切られたことへの失望による、意見の大きな変化を見ることができる。ここで一方で政治一般への強い幻滅をいだく回答者、他方で現知事への投票に期待を新たにするものを、典型的に区分することができるが、これと年齢差異が関連していると考えられる。前知事の存在を明確化してきた(テレビに代表する)媒体群と、現知事の存在をやはり明確化してきた(テレビを含む)媒体群との相違、およびそうした媒体群の相違の意味づけを、記述された自由回答の中から拾い出し、再構成する作業を行っている。さらに、これら二つをもとに、特徴的な回答者を選び出し、理由づけについてその1年前とどのように変化しているのかについて、平成13年度11月に面接調査を実施し、現在これの整理中である。
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