1999 Fiscal Year Annual Research Report
通級指導教室における学習障害児の実態とその教育的支援に関する研究
Project/Area Number |
11610243
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
細川 徹 東北大学, 教育学部, 教授 (60091740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 芳久 東北福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10193012)
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Keywords | 学習障害 / 通級指導教室 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
本年度は、全国の公立小学校の言語障害通級指導教室(約千教室の)うち、県庁所在地及び人口20万人以上の都市の283校を対象に3種類の質問紙調査を行った.1つは、通級指導教室担当教師に学習障害児等の受入の状況や指導法について尋ねたもので、その結果1教室あたり1〜2名しか学習障害児を受入れておらず、指導時間も週あたり1.6時間と短く、指導内容も特異的とは言えない現状が示されたが、一方で、研修の充実が指導内容を豊富にする可能性が示された.もう1つの調査は、通級の対象となっている学習障害児の特徴に関するもので、能力・特性プロフィールなどの評定結果から、彼らが4つの類型(主に文字言語処理が困難、音声言語処理が困難、場所や時間などのオリエンテーションが困難、社会的スキルが困難)に分けられること、また類型別の教科学習の習得度を比較し、学習障害児の定義・分類の問題に言及した.3つ目の調査は、学習障害児が在籍する通常学級教師を対象としだもので、健常児に対する一般的配慮を重視しながら学習障害児への個別的配慮を可能な範囲で実施している状況や、特殊学級担任を含めた他の教師との連携の取り方の実態を明らかにした.
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