1999 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカの教師教育における総合学習の指導力育成プログラムの内容と方法に関する研究
Project/Area Number |
11610265
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
徳岡 慶一 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (60207545)
|
Keywords | アメリカ / 総合学習 / 総合的な学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は、2002年度に新設される「総合的な学習の時間」の実践的指導力を育成する教師教育カリキュラムを開発するための基礎的研究の一環として、アメリカの教師教育において総合学習の実践的指導力の育成のために開発され実践されている教師教育プログラムの内容と方法の基本的特質を解明することである。 3カ年の研究期間の初年度に当たる平成11年度は、アメリカの初等・中等教育においては、多様な総合学習が実践されており、その反映として多様な総合学習の教師教育プログラムが開発されているので、まず初等・中等教育で実践されている総合学習の内容と方法をいくつかのタイプに分類することを目指した。 研究を進めていく上で、アメリカで既に行われている総合学習の分類が参考になった。特に次の3人の分類は、いずれも総合学習を幅広く捉え、多様なタイプのものを含んでおり、アメリカにおける総合学習の実践の多様性を示すと同時に、我が国において実践を構想する際に大いに参考になる。 ・WolfingerとStockardの分類(1997):一教科内の総合学習、言語活動をきっかけにした総合学習、テーマによる総合学習、問題による総合学習 ・Fogartyの分類(1991):一科目内の総合学習、複数教科にわたる総合学習、学習者の思考に即した総合学習 ・Gehrkeの分類(1999):相関・融合カリキュラムによる総合学習、コア・単元カリキュラムによる総合学習 必要な研究資料は、ほとんど収集できている。しかし論者ごとに多様な用語を多様な意味で使用しているため、資料を深く理解した上で慎重に分類する必要がある。従って、研究の成果は現時点では発表する段階には至っていないが、研究は着実に進んでいる。
|