1999 Fiscal Year Annual Research Report
大規模イベントを通じた地域文化の再編過程に関する現代民俗学的研究
Project/Area Number |
11610331
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
八木 康幸 関西学院大学, 文学部, 教授 (80122224)
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Keywords | 地域文化 / 大規模イベント / 民俗芸能 / 地方博覧会 / 和太鼓 / 地域伝統芸能全国フェスティバル |
Research Abstract |
本年度は資料収集と整理、および各種イベントや参加祭礼行事の参与観察と聞き取り調査を行った。それぞれの研究実績は次の通りである。 1.研究テーマに関わって、(1)民俗学、文化人類学、社会学、人文地理学などにわたる諸領域の基本文献の収集と整理、(2)第1回ジャパンエキスポ富山(1992)から南紀熊野体験博(1999)までの各ジャパンエキスポに関する資料の収集と整理、さらに(3)過去7回行われた地域伝統芸能全国フェスティバルの各回の資料の収集と整理を行った。 2.大規模イベントとして選定した南紀熊野体験博と、それと同時開催となった第7回地域伝統芸能フェスティバル和歌山について参与観察調査を行い、2000年3月から兵庫県淡路島で開催されるジャパンフローラ2000については、市町催事の事前の進行状況を把握するための聞き取り調査を実施した。 3.大規模イベントを相対比するため、比較可能な催事として全国青年大会郷土芸能の部の公演(東京:日本青年館)および讃岐太鼓の集い(香川:丸亀市民会館)を取り上げ、出場団体とその演技内容について参与観察調査を実施した。 4.大規模イベントへの参加実績のある祭礼行事から(1)郡上踊り(岐阜:八幡町)、(2)山鹿灯籠祭り(熊本:山鹿市)、(3)八代妙見祭(熊本:八代市)、(4)仁尾雨乞い竜(香川:仁尾町)(5)小倉祇園太鼓(福岡:北九州市)を取り上げ、(1)、(2)については行事当日の参与観察調査を、(3)については主要演目である亀蛇の保存会組織および関係者への聞き取り調査を、さらに(4)、(5)については資料収集をそれぞれ実施した。
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