1999 Fiscal Year Annual Research Report
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11610347
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| Research Institution | Kumamoto University |
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Principal Investigator |
吉村 豊雄 熊本大学, 文学部, 教授 (90182823)
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| Keywords | 給人 / 知行制 / 地方知行制 / 物成詰知行 / 軍役 / 自己破産 / 債務 / 給人財政 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、簡単に言えば、近世幕藩体制下の武家が「自己破産」しないのは何故か、江戸版「会社更生法」とでも言うべき近世武家の財政保障・更正システムの実態について究明することにある。初年度目の今年は、九州大学、東京大学、同史料編纂所、国立国会図書館を中心に九州諸藩、全国の関係史料、自治体史の関係記事などを収集した。従来の研究には、近世武家社会に個別の武家の経済破綻を救済し、武士身分を保障し、武家集団を安定した社会集団として存立させているような財政保障・財政更正、あるいは財政管理、債務の源泉徴収、こういった発想はなかった。ただ、私が研究のひとつの柱としている知行制は十分読み替えがきく、というより本テーマの観点からかなり一般化できるとの確信をもった。また山口藩では防長転封後、慶長年間における給人に対する藩の財政管理の状況が熊本藩の状況がよくにていることが判明した。こうした事例は相当検出できるものとおもう。なお熊本藩についての成果は2000年中に『歴史学研究』に掲載される予定である。
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