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1999 Fiscal Year Annual Research Report

古代における荘園農事の展開と開拓村落の形成・変容に関する基礎的研究-北陸道地域を中心として-

Research Project

Project/Area Number 11610355
Research InstitutionKanazawa Seiryo University

Principal Investigator

藤井 一二  金沢経済大学, 経済学部, 教授 (00139742)

Keywords荘園農事 / 農事暦 / 賃租 / 労働力 / 開拓村落 / 開墾型集落 / 荘園遺跡 / 集落遺跡
Research Abstract

荘園農事の展開を季節軸の観点から、(1)農事の内容と展開、(2)荘園経営と賃租・出挙・交易、(3)進出農民の村落構成とその変容を明らかにすることを意図し、関係資料の調査・収集を進めた。このうち文字資料の面では、文書・記録・木簡等のデータを中心に整理をはじめ、農事暦の復元作業に着手した。これは、荘園農事と季節の関わりを具体的・構造的に理解することを目ざしたものであるが、荘園農事の展開において根幹をなすのは、荘地の未開地の開拓と既墾地の経営に現地の労働力をいかに確保するかであった。その一般的な方法として開拓に班田農民の余剰労働力、経営に農民の賃貸借(賃租)の方式を有力視し、ここでは在地村落を既存村落(郷・村)と荘園周辺域に進出し新たな集落を構成した開拓村落(=「開墾型集落」)を措定した。この点を具体的に検証すべく、荘園周辺で検出された集落遺跡のうち、昨秋来、富山県高岡市の中保遺跡、東木津遺跡、須田藤の木遺跡、石川県金沢市の上荒屋遺跡、畝田・無量寺遺跡、西念・南新保遺跡、戸水大西遺跡、藤江B遺跡、辰口町の辰口西部遺跡群、小松市の松梨遺跡、古府シノマチ遺跡、福井市の上河北遺跡、糞置遺跡を現地踏査し、図書館・博物館などで資料調査を進めた。また北陸地域の荘園遺跡の理解に有効とみなされる尼崎市の猪名荘遺跡の調査報告書等も入手し、今後、荘所の運営と農事暦や開墾型集落の相関性について具体的に検討する際の基本的資料の収集につとめている。なお、本課題は追加採択(昨年10月)であったことから、時間的に当初計画どおりの調査活動を行えなかったが、次年度に向けて一段の調査・研究活動の進展をはかりたい。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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