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1999 Fiscal Year Annual Research Report

クシャン王朝の歴史考古学的研究

Research Project

Project/Area Number 11610370
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

小谷 仲男  富山大学, 人文学部, 教授 (50032173)

Keywordsクシャン王朝 / 大月氏 / ガンダーラ美術 / ガンダーラ仏教 / 仏教美術 / ジャータカ / パキスタン / 東西交流史
Research Abstract

クシャン王朝の歴史考古学について、かねてより収集してきた資料に基づき、『大月氏-中央アジアに謎の民族を尋ねて』を出版した(1999年12月)。これまで個々に研究されてきた新発見の考古学資料を、遊牧民族「大月氏」とその後身「クシャン王朝」との歴史を軸に総合的に考察し、研究を前進させたところに特色がある。
1999年6月、金沢大学で開催された第7回「ヘレニズム・イスラーム考古学会」において、「安息雀(ダチョウ)の原産地」のタイトルで研究発表し、『後漢書』西域伝に大月氏(クシャン)、安息(パルティア)と並んで記載される条支国の位置、および甘英の大秦(ローマ)旅行(A.D.97-100)の真相、などについての新見解を述べた(『富山大学人文学部紀要』第31号に論文として掲載)。
1999年7月、ライデン大学で開催された第15回「南アジア考古学国際会議(SAA'99)」に出席し、「Jatakas represented in Gandhara art(ガンダーラ美術中のブッダ前生物語)」のタイトルで研究発表した。それは今回私が日本国内で調査したガンダーラ彫刻のうち、ガンダーラにおいてこれまで知られなかったジャータカを描く作品の紹介、研究であり、ガンダーラ美術中のジャータカの評価、再考を主張した。
1999年末から2000年初にかけて、パキスタンのタキシラ、ラホール、ペシャーワルの各博物館を巡回してガンダーラ美術とクシャン王朝の資料を収集した。とりわけ一昨年に新設されたペシャーワル大学博物館に収蔵されるガンダーラ彫刻はスワートにおける最近の発掘品であり、新資料としての価値が高い。また昨年の秋に東京国立博物館調査隊がパキスタン西北部のザール・デリーで発掘した多量のガンダーラ彫刻も同様に貴重な新資料であり、それらの詳細な研究はガンダーラ仏教とクシャン王朝史の解明に大きく寄与すると思われる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 小谷仲男: "東西交流史上のクシャ王朝"『中央アジア史』(アジアの歴史と文化8). 55-67 (1999)

  • [Publications] 小谷仲男: "安息雀(ダチョウ)の原産地-『後漢書』西域伝、条支国補注-"富山大学人文学部紀要. 31. 23-44 (1999)

  • [Publications] 小谷仲男: "大月氏-中央アジアに謎の民族を尋ねて"東方書店. 227 (1999)

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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