2000 Fiscal Year Annual Research Report
コミンテルン・アムステルダム・サブビューローの基礎的研究
Project/Area Number |
11610399
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Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
山内 昭人 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (00124850)
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Keywords | コミンテルン / アムステルダム・サブビューロー / 国際社会主義運動 / リュトヘルス(S.J.Rutgers) / ロラント・ホルスト(H.Roland Holst) / ウェインコープ(D.T.Wijnkoop) / 片山潜 / パンアメリカン・エンジェンシー |
Research Abstract |
コミンテルン・アムステルダム・サブビューロー(1919年11月〜1920年5月)の総合的研究への第一歩としての基礎的研究を、同サブビューローが1920年2月に開催した国際社会主義会議の議事録、及び同サブビューローが各国左派社会主義者らへ配送し続けたリーフレット類の編集という形で行った。その200ページ前後の分量になる第一次史料(英語、独語、仏語及び蘭語)を原文で研究成果報告書に掲載する。それらのテキストによって、同サブビューローの活動が、ソヴェト・ロシア、イギリス、アメリカ合衆国、ドイツ、スイス、ベルギー、スペインそしてフィンランドの各国社会主義運動との交流をもった初期コミンテルンの活動としては最も国際的なものの一つであったことが証明される。 ケース・スタディとしては、同サブビューローの日本社会主義者との接触を取り上げ、両者間の通信文の紹介という形で「日本社会主義者とコミンテルン・アムステルダム・サブビューローとの通信、1919-1920年」を平成11年度に『大原社会問題研究所雑誌』に公表し、引き続いて平成12年度には同誌に「在墨片山潜の書簡と草稿類、1921年」を公表した(いずれも英文要約を新たに加えて研究成果報告書に再録)。後者は、アムステルダム・サブビューロー解散後に南北アメリカにおける任務を引き継いだコミンテルン・パンアメリカン・エイジェンシーの議長となりニューヨークからメキシコへ移って活動した片山潜の活動の全体像を解明する第一次史料の紹介であり、詳細な解説及び注の中でコミンテルンの両下部組織の継承関係等を明らかにし、更には両下部組織のコミンテルンによる一方的な解散指令の問題点を指摘した。
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Research Products
(1 results)