2001 Fiscal Year Annual Research Report
高山寺における真言密教の折紙伝授とヲコト点「東大寺点」による訓点相承との関係
Project/Area Number |
11610431
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮澤 俊雅 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30113632)
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Keywords | 高山寺 / 栂尾流 / 興然 / 理明房 / 東大寺点 / ヲコト点 / 伝授 / 折紙 |
Research Abstract |
高山寺経蔵の興然流口決折紙の整理は、高山寺典籍文書総合調査の聖教整理の過程で浮かび上がってきた課題である。1998年まで使用していた「四巻抄」「新師口」による台帳を、1999年に改定し、「伝受類集抄」も加えて、三書に重複して載る修法を並列対照し、修法ごとにまとめ191種544条911項の写真本文を併載する「青表紙台帳」を作成し、これを、高山寺法鼓台道場に収め置くこととした。また台帳に登録した興然流口決折紙の修法記号と典籍記号を対照させたリスト・データをテキストファイル化した。 1999年7月の時点で台帳登録件数は、修法口決典籍895点、複数の修法を載せる折紙を別個に数えた延べ数1531点、僚巷を整理統合した実質登載修法口決点数1448点であった。その後、経蔵調査の進展に応じて興然流折紙と認定した典籍はその都度台帳に登載し、リスト・データも書き換えてきた。 今年度は伝受折紙を多数収載する第124凾・第156凾を中心に再調査をし修法折紙を再確認し、新たに45点余を追加認定した。2001年1月現在、「青表紙台帳」への登録数は、高山寺経蔵の修法口決典籍1014点、複数の修法を載せる折紙を別個に数えた延べ数2012点、僚巻を整理統合した実質登載修法口決点数1538点となっている。リスト・データ(青表紙台帳抜粋)は、3384行となった。
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