1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11610487
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
長原 幸雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10106297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 継代 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60153483)
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Keywords | 動的文法理論 / 言語習得 / 言語類型論 / 中核部 / 周辺部 / 関係節 / 焦点化 |
Research Abstract |
本研究は、Kajita(1977)に始まる動的文法理論を基盤とする文法研究の現状と今後の理論的展望を考察することを目的とし研究を続けている。 初年度である本年度はまず、言語事実調査に必要な現代英語のデータベースの作成に着手し資料の拡充と整備に力を注いだ。具体的には、英字新聞(New York Times等)を1行1文形式に転換することにより、コンピュータによる検索が可能なコーパスの作成に着手した。 この作成したデータベースを基に、両研究者は現在主として現代英語についての言語資料の収集、整理、分析を進めている段階であるが、その研究成果の一部はすでに論文の形でまとめられ、本年度中の刊行が予定されている。具体的には、長原は不定詞節における否定辞の占める位置についての研究の一部を論文にまとめ、河野は制限的関係節のもつ非制限的な特徴について論文にまとめた。今回まとめた論文は現時点では言語事実を中心とした実証的研究ではあるが、今後さらに研究を継続することにより動的文法理論の理論的発展に寄与する可能性を含んだ性格の研究と位置づけられる。 本研究全体の進行は、当初の計画に従いほぼ順調に進んでいる。コンピュータ検索が可能なコーパスの作成はまだ完了したわけではなく、来年度以降も継続することによりデータベースの一層の整備・拡充にあたると同時に、上記両研究にも引き続き力を注ぐ方針である。
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