2000 Fiscal Year Annual Research Report
英国公文書館所蔵アーネスト・サトウの日本滞在自筆日記(1861-1884)の解読と活字化
Project/Area Number |
11610511
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Research Institution | Saitama Women's Junior College |
Principal Investigator |
宮澤 眞一 埼玉女子短期大学, 国際コミュニケーション学科, 教授 (80109727)
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Keywords | アーネスト・サトウ / 自筆日記 / 英国公文書館 / 英国外交文書 / 幕末維新史 / トランスクリプト |
Research Abstract |
継続2年目の研究実施は、ほぼ計画通りに進行したので、予定していた成果をあげることができた。当初計画との変更点は、渡英の時期に関してだけである。学科長としての募集・実習指導に係わる校務の都合上、英国公文書館における現地調査は、やむなく夏季休暇から年末年始の2週間に変えざるを得なくなったわけである。 渡英中はサトウ自筆書簡の膨大な原資料を調査して、選定の上、注文して帰国できたので、7本のマイクロフィルムを2月初旬までに入手した。目下、日本滞在第一期の日記と書簡の照合を急ピッチで進めている。平成13年5月連休明けには、サトウ伝記研究の関連文献との照応も合わせて行っているので、注釈の原稿が完成する予定である。 日本滞在第二期三期・日本短期訪問・日本国内旅行に関連する自筆日記相当分は、予定通りに、判読と研究補助者によるタイプミスの訂正を終えた。判読不明の箇所につき、同僚の大学教師とロンドン在住の日本研究家(Jeffrey Somers)の協力を得て、テキストの厳正を期した。 また注釈作成の必要から国内調査を行った。特に鹿児島県立黎明館に寄託されているサトウ親友のウィリス医師が残した自筆書簡の調査を完了させ、書簡目録の刊行に協力したことで、珍しい資料を注釈に追加できたのも成果の一つである。上海時代の友人ダラスの足取りを調査するために、酒田市在住のダラス研究専門家から資料提供を受けた。 日本滞在以外の自筆日記判読テキストは、2001年3月末の時点で、1904年末までの分につき作業を終えている。全サトウ自筆日記の5/7を判読した概算になる。平成13年夏に予定している現地調査の渡英までに、全自筆日記の判読テキスト作成と、記入日付・頁数・概要に関する書誌的整理をあわせて完成できる進捗状況にある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 宮澤眞一: "ERNEST SATOW'S JAPAN DIARY:1862-1863"埼玉女子短期大学研究紀要. 10号. 317-346 (1999)
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[Publications] 宮澤眞一: "ミカド物語のジャポニズム"埼玉女子短期大学研究紀要. 10号. 299-315 (1999)
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[Publications] 宮澤眞一: "アヘン戦争前夜のマカオに於ける英人居住についての一考察"埼玉女子短期大学研究紀要. 11号. 105-122 (2000)
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[Publications] 宮澤眞一: "地球日本史 第3巻・イギリスからみた薩摩藩"産経新聞社. 90-105 (1999)