1999 Fiscal Year Annual Research Report
「ユダヤ性」の発見-大革命から今日にいたるフランス文学・思想のなかのユダヤ-
Project/Area Number |
11610521
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
合田 正人 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (60170445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 博史 東京都立大学, 人文学部, 助手 (60236700)
菅野 賢治 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (70262061)
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Keywords | フランス文学 / フランス思想 / ユダヤ人 / 反ユダヤ主義 |
Research Abstract |
フランス大革命以降、反ユダヤ主義のイデオロギー潮流、シオニズム、さらにはホロコースト時代を経て現代イスラエル国家に対する態度決定にいたるまで、フランス・ユダヤに関わる諸現実との関わりのなかで論じられるべき重要な作家、思想家(ルナン、ベルナール=ラザール、ペギー、シモーヌ・ヴェイユ、セリーヌ、ジャンケレヴィッチ、レヴィナス、ブランショ、ジョルジュ・ペレック)をフランス・ユダヤ全体の文脈のなかに置き直す作業を通じて、フランス近現代の文学、思想が、「ユダヤ性」(judeite)との深い関わりのなかで形成され、今なお形成されつつあることを示すことが本研究の目的である。 初年度の中心的作業は文献検索手段の整備であった。 1)東京都立大学学内LANからインターネットを経由して、フランス、アメリカ、イスラエルなどで公開され始めたさまざまな文献データベースへの接続 2)固有名詞、作品名などの検索のために絶好の資料体を構成している『ル・モンド』紙CDロム版の活用 3)すでに絶版となっており、古書としても入手不可能なものについて、フランス国立図書館にマイクロフィルムの作成依頼 以上の作業をつうじて、従来の文学史、思想史のなかで注目されることの少なかったユダヤ系作家、思想家たちに関する基本的コーパスが徐々に整い、それが個々の作家、思想家の研究に生かされつつある。文献目録はすでに部分的に作成がすすみ、最終年度に予定している研究成果報告書のアウトラインも整ってきた。
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[Publications] 合田 正人: "境界のラプソディー -ジャンケレヴィッチ試論 22"みすず. 1999年11月. 52-63 (1999)
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[Publications] 谷口 博史: "『国家』の余白に -ブランショ・レヴィナス・エリックヴェイユ-"東京都立大学人文学報. 2000年3月未定. (2000)
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[Publications] 合田 正人: "レヴィナスを読む -(異常な日常の思想)"NHKブックス. 301 (1999)
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[Publications] 菅野 賢治: "ポール・レオトーの肖像"水声社(印刷中). (2000)