1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ統一市場におけるEUの産業競争力政策の意義と有効性
Project/Area Number |
11630057
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
阿部 望 東海大学, 教養学部, 教授 (20167943)
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Keywords | EU / 産業競争力 / 産業競争力政策 / 競争力政策 |
Research Abstract |
本研究の初年度である平成11年度においては,当初の計画通り,資料・文献の収集と聞き取り調査および研究の基本的枠組みの点検作業を中心に研究を行った。本申請者は資科・分権収集に関しては,新たに各種およびEUの各レベル(欧州委員会,および加盟国政府)の研究論文・資料の入手に力点を置いた。 また聞き取り調査および研究の基礎的枠組みの点検作業に関しては,本年度は欧州を訪問し,当初の計画をほぼ予定通り遂行することができた。すなわち1999年9月3日から9月19日にかけてヨーロッパを訪問し,多数の専門家と議論し、また本研究計画の枠組みに関するレビューを受けることができた。 本年度得られた成果については,概略以下の通りである。 現在のEUにおける最大の問題関心は経済通貨統合,失業,加盟国拡大等の問題であるが,これらの問題を長期的に,かつ「持続可能」な形で解決するには,EUの産業の国際競争カを高めることが何よりも必要となる。現段階でEUにおける産業競争力攻策はそのような実に重大な意味を持っているのである。本研究においては,具体的には,(1)EUレベルでの競争力政策と加盟国レベルでの競争力政策との関連を明らかにし,(2)各レベルでの狭義の競争力政策とその他の関連する諸政策(雇用政策,環境政策,消費者政策,貿易政策,競争政策,研究開発政策など)との関連を究明する計画である。本年度はそのうち第一の問題に力点を置いて研究に取り組んだ。
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