2001 Fiscal Year Annual Research Report
戦後西ドイツ資本主義における経済政策の選択肢―「社会は市場経済」の起源と展開
Project/Area Number |
11630077
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
雨宮 昭彦 千葉大学, 法経学部, 教授 (60202701)
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Keywords | 新自由主義 / 第三の道 / 獲物としての国家 / 多元主義 / かのようにの経済政策 / リベラルな国家干渉 / 人為的均衡 / ポジティヴな統合とネガティヴな統合 |
Research Abstract |
戦後西ドイツの経済政策の選択肢の起源とその展開に関する研究計画の最終年度にあたって、第一に、次の2点に関する研究を実施した。1)戦後西ドイツの経済政策思想の骨格となる新自由主義の生成過程において、1930年代初期の大恐慌期における経済的自由主義の革新、その「第三の道」への転換に注目し、その内容を、ミュラー・アルマック、オイケン、とりわけリュストウの社会政策学会での発言(ドイツにおけるネオ・リベラリズムの最初の宣言)やライヒ経済省への提出文書に即して明らかにした。2)戦後から現代への展開の局面では、ヨーロッパ統合とグローバリゼーションの文脈の中で、社会史的統合の視点が有する政策的意義に注目した上で、欧州統合過程においても経済政策の選択肢の問題が、ポジティヴな統合とネガティヴな統合という形で現出することを明らかにした。そしてグローバリゼーションへの欧州的で革新的な対応の仕方を示したラフォンテーヌの構想の意義を析出した。第二に、本研究計画の総括として、報告書においてこの間の研究成果を次のような構成で体系化し、次の計画である著書出版に向けた最初のステップとした。1)1920年代ドイツにおける経済政策思想の革新、2)1930年代における自由主義経済政策思想の革新、3)1930年代ドイツにおける「リベラルな国家干渉」論の展開、4)戦後からEU統合へ--ドイツ社会史の視点から見た欧州統合、6)グローバリゼーションの衝撃とドイツにおける選択肢。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 雨宮昭彦: "統一ヨーロッパと国民国家-ドイツにおける社会史研究の視点から"NIRA政策研究. 14巻2号. 16-19 (2001)
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[Publications] 雨宮昭彦: "1930年代ドイツにおける「リベラルな国家干渉」論の展開(1)"千葉大学経済研究. 16巻3号. 757-781 (2001)
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[Publications] 雨宮昭彦: "社会史的収斂と通貨的収斂のディレンマ"The Bulletin of Yokohama City University. vol.52.2. 137-148 (2001)
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[Publications] 雨宮昭彦: "馬場哲他編『西洋経済史学』第8章「大不況と帝国主義のヨーロッパ」を執筆"東京大学出版会. 416(247-270) (2001)