1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11630104
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
伊藤 一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (10241415)
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Keywords | 小売業 / 仕入れ / バイヤー / バイヤー組織 / バイヤー機能 / 分散型購買組織 / 単一型購買組織 |
Research Abstract |
本研究調査の採択は補欠採択であったため、実際予算が執行されたのは平成11年10月からである。 当初の研究計画の変更と本年度の成果公表の延期を余儀なくされた。小売企業の集中化から強大化したバイイングパワーに見合って小売購買組織が適正に改善されず、バイヤーの業務が煩雑となり、多くの小売企業では望ましい品揃え政策やPB企画・開発活動に業務を傾注出来ず商品力が弱くなっている。本研究では小売購買組織を機能面から類型化を行う。 具体的な調査事項はバイヤーの業務内容、購買担当者と購買活動の補助的職種の役割。さらに「機能分散型購買組織」を採用するリーディング企業の購買組織と多くの小売企業が採用している「単一型購買組織」とを比較検討し、機能分散型購買組織における相互監視機能、職種の専門性による組織購買活動の効果を考察した。 前者の形態をとるY社と後者の形態を取るD社について、ヒアリング調査により違いが明確になった。バイヤー機能の違いが組織形態に違いを示しており、文献研究によると機能分散型の組織形態は英国の先進的な小売企業で見られる組織形態であり、職種の専門性が示されている。これに対して後者の形態は、欧文の文献研究によると"古い形態"を温存している組織形態と評価される。新規購買と再購買を分けて、特に適正な新規購買を実現するために再購買の作業を通常のバイヤー業務から取り除き、商品開発に専念できるようにした点こそが機能分散型購買組織の特徴といえよう。 次年度は、ヒアリング調査の結果を基にアンケート票を作成し、問題点を抽出後一部バイヤーに調査。以上の結果を平成12年度の早いうちに成果を国内の学会発表という形で論文として公表する。
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Research Products
(1 results)