1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11630111
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
南 知惠子 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (90254234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 圭吾 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (90285156)
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Keywords | 組織型営業 / 医薬品マーケティング / 営業戦略 / 知識創造 |
Research Abstract |
法人対応マーケティングにおける組織型営業戦略という研究課題について、平成11年度は、主として医薬品業界におけるマーケティング活動と営業組織戦略に研究焦点を絞った。中堅的な国内企業1社と外資系企業1社とを選び出し、研究開発部門、マーケティング部門、営業部門、トップマネジメントの各階層に対し、集中的な面接調査を実施した。 国内医薬品企業に対する調査においては、研究所への面接調査を通じて、医薬業界における開発動向と問題点の識別とを行った。営業組織戦略に関して、支店制度を廃止し、営業担当者を本部直属とさせる営業組織編成の意図と成果に関して調査を行った。併せて、営業担当者の実際の営業活動に関する同行調査を実施し、顧客情報収集や提案の実践方法を把握した。 外資系企業への調査においては、マーケティング戦略策定を行うマーケティング部門の管理職への面接調査と、実行部隊である営業部門の管理職への面接調査を実施し、営業においてコンサルティング的なプロモーション活動を志向していることを確認した。業績の顕著な営業担当者を各支店に派遣し、チーム営業を行うことで成果を上げている、特殊な営業部隊について調査した。この営業部隊は、単に営業の生産性向上に貢献するにとどまらず、組織の知識創造的プロジェクトの一環であることが明らかになった。 従来の組織型営業研究が、効果的な顧客対応を意識し、複数名による営業担当者間の情報技術を基盤とした情報共有化や支援組織の調査にとどまっていたのに対し、当該研究においては、情報共有が困難な経験的知識を組織内に浸透させるべきプロジェクトが実践されていることを発見したことは、研究成果としては大きいと思われる。
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