2000 Fiscal Year Annual Research Report
経営理念と経営システムの日米比較に関する研究-コーポレート・ガバナンスとリーダーシップとの関連で-
Project/Area Number |
11630136
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
奥村 悳一 立正大学, 経営学部, 教授 (00017815)
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Keywords | 経営理念 / 経営システム / コーポレート・ガバナンス / リーダーシップ / 経営者企業 / 市場価値企業 / eビジネス / ビジネスモデル |
Research Abstract |
本年度は、科学研究費の補助金を得て、前半に一編、後半に一編、合計二編の論文を執筆できた。 最初の一編は、「コーポレート・ガバナンスとリーダーシップに関わる経営理念と経営システム-経営者企業から市場価値企業への転換-」と題するものであり、昨年度末の実態調査の結果をまとめたものである。(1)コーポレート・ガバナンスに関する経営理念、(2)取締役のリーダーシップ・役割、(3)経営リーダーシップの能力・資質、(4)効率的経営に向けた施策、および(5)効率的経営のスタイルについて、それぞれ24問、16問、1問、14問,および1問のアンケート調査をし、その回答結果を分析して、「経営者企業から市場価値企業への転換」という動向を把握することができた。個々の市場価値企業が、この動向をどのように経営理念に反映しているかについても、論じた。 本年度の後半に書いた一編は、「ビジネスモデルとしての価値連鎖モデル」という表題であり、ITの発展によりネットワーク化された企業について、さまざまな経営理念を研究対象とした。ネットワーク化された企業とそうでない企業とでは、経営理念や価値観にどのような差異が見られるのであろうか。われわれは、企業を伝統的企業、Eビジネス、およびeビジネスの3類型に分類し、それぞれ経営モデル、Eビジネスモデル、およびeビジネスモデルを形成した。これらのモデルは、経営理念のドメインないしコンセプトのレベルでまとめたものであり、(1)専門特化・アウトソーシング型、(2)コーディネート(仲介)型、(3)顧客サービス型、(4)ダイレクト型、および(5)垂直統合・水平統合型のビジネスモデルを含んでいる。伝統的企業においては、経営理念の日米の差異は比較的大きいが、eビジネスにおいてはその差異が小さくなるというのがわれわれの仮説である。
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Research Products
(2 results)