2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11630139
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Research Institution | Faculty of Business Administration, Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
佐々木 利廣 京都産業大学, 経営学部, 教授 (80140078)
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Keywords | 環境戦略 / CERES / グリーン・ステイクホルダー / 企業評価団体 / 組織間関係 / 株主行動主義 / 環境主義 |
Research Abstract |
企業の環境戦略とグリーン・ステイクホルダーとの間の相互作用プロセスを組織間関係論的視点から分析するために、理論的研究と実証的研究を行った。まず多くの企業がとる環境戦略がまさに競争的状況になり、環境戦略の競争的優位性の質が変化してきつつある状況で、競争戦略と環境戦略の同時性を前提にして企業の環境戦略を議論することを理論的前提と考えた。 そして、分析パースペクティブとして、競争戦略として企業の環境戦略を捉えながら、そうした企業の競争的環境戦略とそれを評価し投資行動や購買行動さらには企業格付け行動に反映させようとするグリーン・ステイクホルダーとの間の組織間相互影響過程を理論化するという視点を重視した。 具体的には、CERESという環境コンソーシアムの10年間にわたる形成発展過程を分析することで、複数異種組織連合のマネジメントの変化を調査した。CERESという組織の形成発展の過程を分析するために、ボストンに本部のあるCERESやBoston大学を訪問し、Massie専務理事とのインタビュー調査、1989年の設立から10年にわたる資料の発掘、CERES研究の第一人者であるA.Hoffman(Boston University)へのインタビュー調査を行った。 さらにCorporate Examinerのデータを用いて、10年間にICCRという宗教団体の株主行動(shareholder activism)を通じてセリーズ原則の署名に関係した米国企業を分析対象に、グリーン・ステイクホルダーと企業の環境戦略の相互関係について分析した。そして、企業の環境戦略上の差異を、政府-業界-グリーン・ステイクホルダー間の相互関係から生じる制度的フィールドとの関連で分析するという視点の重要性を指摘した。
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Research Products
(1 results)