1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640031
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
久田見 守 山口大学, 理学部, 助教授 (80034734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 浩 山口大学, 理学部, 講師 (00182824)
菊政 勲 山口大学, 理学部, 助教授 (70234200)
大城 紀代市 山口大学, 理学部, 教授 (90034727)
飯寄 信保 山口大学, 教育学部, 講師 (00241779)
片山 寿男 山口大学, 理学部, 教授 (00043860)
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Keywords | 正則環 / 射影加群 / ダイレクトファイナイト性 / ユニット正則環 / 弱比較可能 |
Research Abstract |
この科学研究の研究目的は、有限性を満たす正則環として代表的な弱比較可能なユニット正則環について、(A)弱比較可能なユニット正則環は、special(DF)性及び(DF)性を満たすか(B)その環の剰余環及び行列環は、special(DF)性及び(DF)性を満たすか(C)弱比較可能な性質は、森田不変な性質かという諸問題(A)-(C)の解決にある。 (DF)性とは、有限個のダイレクトファイナイト射影加群の直和がダイレクトファイナイトである性質を表し、special(DF)性とは、同型な有限個のダイレクトファイナイト射影加群の直和がダイレクトファイナイトである性質を表す。今年度は、上記の問題をspecial(DF)性を中心に研究を行い、下記の結果を得た。 弱比較可能なユニット正則環は、strict unperforation propertyを持つ事をまず証明し、この結果を用いて、この環及びこの剰余環は、special(DF)性を満たすことを証明した。また、ユニット正則環が、special(DF)性を満たす事と、その行列環がspecial(DF)性を満たす事は同値であるという結果を導き、上記の結果とあわせて、弱比較可能なユニット正則環、その剰余環及び行列環はspecial(DF)性を満たす事を導いた。更に、この環に弱比較可能より少し強い条件を新しく与え、この条件下において、その剰余環及びその行列環は、(DF)性を満たす事を証明した。この研究結果は、著者の論文「Unit-regular rings satisfying weak comparability」(投稿中)に掲載されている。またこの結果は、日本数学会で今年度発表を予定している。来年度は引き続き、提起した間題(A)-(C)の解決及び、上記で与えた少し強い条件に対する考察を行うつもりである。
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