2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640062
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
稲葉 尚志 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40125901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野 義之 千葉大学, 理学部, 教授 (70004405)
中山 裕道 広島大学, 総合科学部, 助教授 (30227970)
久我 健一 千葉大学, 理学部, 助教授 (30186374)
杉山 健一 千葉大学, 理学部, 助教授 (90206441)
高木 亮一 千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
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Keywords | 流れ / 不変ファイバー測度 / ルエル不変量 / アメナブル群 |
Research Abstract |
二年間にわたる本研究の後半である本年度は,昨年度に行った考察を更に押し進めた.我々の研究対象は3次元多様体上の微分可能な流れである.我々は与えられた流れを,その法束の射影化である円周束の全空間に持ち上げる.持ち上げた流れに関する不変確率測度を分解することにより各ファイバーごとの測度の族を得る.我々はこれを不変ファイバー測度と名付けた.不変ファイバー測度は,元の3次元多様体の中で流れに沿って点が軌道上を進んで行くとき,それに伴ってまわりの景色が無限小レベルでどうひねられていくかを表すための枠組みと解釈でき,我々の研究において最も重要な概念である.不変ファイバー測度を用いれば極小流のような不変真部分集合を許容しない流れに対してもその内部構造に光をあてることが可能である.昨年度,我々は具体的な方向としてルエル不変量を不変ファイバー測度の見地から考察することにより,その新しい表示公式を得た.本年度は,更に,その表示公式の応用として,二次元円板の測度保存微分同相全体のなす群の構造を考察した.即ち,その群上で定義されたルエル写像をアメナブルな部分群に制限すれば必ず準同型になるという事実を証明した.これは我々の表示公式を用いることによりはじめて証明できる結果であり,我々の研究の有効性を示している.以上の結果は研究分担者中山の全面的協力の下に得られた.この成果は本年度ワルシャワで開催された葉層構造と力学系に関する国際会議において共同発表した.また,その詳細は共著論文としてまとめ,現在投稿中である.将来の方向としては,ルエル不変量の高次元シンプレクティック流れへの一般化に対しても同様の表示公式が成立するか否かについて現在検討中であり,本研究で得られた成果を更に発展させていきたい.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takashi Inaba: "Expansivity, pseudoleaf tracing property and semistability of foliations"Tokyo Journal of Mathematics. 23・2. 311-323 (2000)
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[Publications] Y.Hino and S.Murakami: "Total stability in abstract functional differential equations with infinite delay"Electronic Journal of Qualitative Theory of Differential Equations. 13. 1-9 (2000)
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[Publications] Y.Hino,S.Murakami,T.Naito and N.V.Minh: "A variation - of - constants formula for abstract functional differential equations in the phase space"Journal of Diferential Equations. (印刷中).
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[Publications] Y.Hino and S.Murakami: "Limiting equations and some stability properties for asymptotically almost periodic functional differential equations with infinite delay"Tohoku Mathematical Journal. (印刷中).
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[Publications] U.-H.Ki,H.Song and R.Takagi: "Submanifolds of codimension 3 admitting almost contact metric structure in a complex projective space"Nihonkai Mathematical Journal. 11・1. 57-86 (2000)
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[Publications] S.-B.Lee,N.-G.Kim,S.-G.Han and R.Takagi: "The rigidity for real hypersurfaces in P_3 (C)"Honam Mathematical Journal. 22・1. 99-106 (2000)