2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640076
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 竜司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30252571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並河 良典 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80228080)
満渕 俊樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80116102)
藤木 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80027383)
大山 陽介 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10221839)
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Keywords | 超ケーラー多様体 / Calabi-Yau多様体 / G_2-多様体 / Spin(7)-多様体 |
Research Abstract |
リッチ曲率が零となる既約かつnon-symmetricなリーマン多様体のホロノミー群は、SU(n), Sp(m), G_2そしてSpin(7)の四つに分類される。これらは、多様体上の特殊な幾何構造(Calibrations)に対応しており、それぞれ、Calabi-Yau構造、超ケーラー構造、G_2, Spin(7)構造を与えている。これら、四つの幾何には共通の特徴がいくつか観察されており、これは偶然ではなく、より深い理由が何か隠されていると思われる。筆者は、この立場から、これら四つの幾何を統一的に理解することを目標にし、研究を進めた。 本年度研究実績は次の通りである。 (1)四つの幾何の変形理論を特殊な微分形式の変形理論として捉え、その変形がsmoothになる理由を明解にした。これはこの変形の障害類が完全型式となっており、この障害が消えることがcohomology群を使って示される。この変形理論は既存の小平-Spencer理論の自然な拡張となっている。 (2)更にこの幾何構造のmoduli空間の構成をおこなった。これもまた、特殊な微分形式のmoduli空間として捉えられるため、moduli空間のHausdorff性、そして局所トレリ型定理の成立が自然な形で示される。 (3)(1),(2)で展開された新しい変形理論の応用として、Calabi-Yau構造とSpecial lagrangian部分多様体のペアのmoduliの構成を行い、その幾何的な性質を調べた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤木明: "Topology of compact Self-dual manifolds…"Journal of Math.Soc.Japan. 54. (2002)
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[Publications] 並河良典: "Deformation theory of Singular Symplectic n-folds"Math.Annalen. 319. 597-623 (2001)
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[Publications] 並河良典: "Extension of 2-forms and Symplector Varieties"J.Reine.Angew.Math. 539. 123-147 (2001)
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[Publications] 満渕俊樹: "Vector field energies and critical metrics on Kahler mtds"Nagoya Math.J. 162. 41-63 (2001)
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[Publications] 大山陽介: "Differential equations for modular forms with level three"Funkeial.Ekvac. 44. 377-389 (2001)