1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640139
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
齋藤 公明 名城大学, 理工学部, 助教授 (90195983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 武幸 名城大学, 理工学部, 教授 (90022508)
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Keywords | 無限次元確率解析 / ホワイトノイズ / Levy's Laplacian / 加法過程 |
Research Abstract |
平成11年度科学研究費により、Levy Laplacianに基づいた無限次元確率解析において、本質的な成果を得ることができた。Levy Laplacianは場の理論におけるYang-Mills equationsと密接な関係があり、このLaplacianに基づいた確率解析を考察することは、現象を研究する上で、大変重要なことである。これの自己共役作用素への拡張を行い、それに基づいて、今年度、このLaplacianの生成する確率過程を構成することに成功した。更に、このLaplacianの関数によって生成される確率過程をも構成することができた。この成果に基づき、新しい確率解析を展開することができる。生成される確率過程は無限次元ではあるが、ゆらぎの部分は有限のものに対応させることができる。それゆえ、単に理論面の発展ではなく、通信理論などの実用面への応用が期待される。これについては現在検討を続けている。また、微生物の運動にみられる生命現象や金融などの経済現象の確率的モデルとして、このLaplacianは重要な役割を果たし、それらのモデルが、このLaplacianを用いて記述される。無限次元と有限次元を繋げる役割も果たしている。今後、量子情報との関連を調べる予定である。 研究費は以下の内訳にて使用させて頂いた。研究成果の発表を、イタリアのローマ第2大学ボルテラセンター主催の国際学会(1回)、京都大学数理解析研究所の共同研究(2回)、国際高等研究所での共同研究(1回)、名古屋大学での研究集会(1回)にて行い、その際の出張費に使用。無限次元解析に関するレビューを、Mandrekar氏、田崎秀一氏に依頼し、その謝金として使用。量子コンピュータとの関連を研究するために、そのソフトウェアを購入。その他、関連図書を購入した。
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[Publications] K. Saito: "The Levy Laplacian as a self-adjoint operator"Quantum Information, world Scientific Pub.. Vol.1. 159-171 (1999)
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[Publications] K. Saito: "The Levy Laplacian acting on Poisson Noise Functionals"Infinite Dim. Anal., Quantum Prob. and Related Topics. Vol.2,No.4. 503-510 (1999)
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[Publications] K. Saito: "The Levy Laplacian and stable processes"Chaos, Solitons & Fractals/Les Treilles Special Issue. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K. Saito: "A Stochastic process generated by the Levy Laplacian"Recent Developments in Infinite Dim. Anal. and Q.P.. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K. Saito: "Stochastic Processes generated by functions of the Levy Laplacion"Quantum Information II, world Scientific Pub.. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K. Saito: "The Levy Laplacian and Stochastic Processes"Infinite Dimensional Harmonic Analysis. (掲載予定). (2000)