1999 Fiscal Year Annual Research Report
変分問題に関連する偏微分方程式の離散勾配流を用いた数理解析
Project/Area Number |
11640159
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小俣 正朗 金沢大学, 理学部, 助教授 (20214223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 坦孝 金沢大学, 理学部, 教授 (60023595)
一瀬 孝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20024044)
林田 和也 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70023588)
後藤 俊一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30225651)
田村 博 金沢大学, 理学部, 助教授 (80188440)
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Keywords | 変分問題 / 自由境界 / 非線形偏微分方程式 / 数値解析 / 最小化法 |
Research Abstract |
変分問題の数値解析を中心に研究を行ってきた。現在数値解析法の整備を行っている。目的は、解の特異点等「定義域より低い次元の集合」を見いだすにたる、数値解析プログラムの作成を行うことが目標でる。研究は補助金のおかげと、研究分担者の協力により、順調な進捗を見せている。 また、低温超伝導のモデル方程式であるGinzburg-Landauエネルギーを用いて、eikonal方程式の近似解法の開発も行った。この問題は、解として、境界からの距離関数が候補になるタイプのもので、一意性がないなど、取り扱いは困難である。物理的なイメージとしては、magnetic thin filmにおける、magnetic wallの形状の問題、また、smestics liquid crystalsの問題に対応している。これらが、eikonal方程式の解の特異点として特徴づけられるのである。この特異点のエネルギーだけカウントする、汎関数が、Aviles-Gigaによって導入されたが、我々の扱っている汎関数の特異極限と一致するはずだという予想を、裏付ける数値計算の結果を得た。 また、粘性保存則に関係する偏微分方程式の時間大域的な振る舞いについて、数値計算と理論の双方から評価を行った。 以上の成果を、学術誌掲載(予定も含む)4報、投稿中のプレプリント3報にまとめることができた。 今後の課題として、より高次元の問題への対処、より特異性の高い問題への拡張、安定性の議論などの整備が考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K. Kikuchi, S. Omata: "A free boundary problem for a one dimensional hyperbolic equation"Adv. Math. Sci. Appl.. 10 No.1. 775-786 (1999)
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[Publications] S. Omata, Y. Yamaura: "A free boundary problem for quasilinear elliptic equations part II : C^<1,α>-regularity of free boundary"Funkcialaj Ekvacioj. 42 No.1. 9-70 (1999)
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[Publications] S. Omata, T. Okamura, K. Nakane: "Numerical analysis for the discrete Morse semiflow related to the Ginzburg Landau functional"Nonlinear Analysis. 37 No.5. 589-602 (1999)
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[Publications] T. Nagasawa, K. Nakane, S. Omata: "Hyperbolic Ginzburg Landau system (to appear)"Nonliear Analysis.