2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640161
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
室 政和 岐阜大学, 工学部, 教授 (70127934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 孝子 岐阜大学, 工学部, 助教授 (40252126)
尼野 一夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (40021761)
志賀 潔 岐阜大学, 工学部, 教授 (10022683)
萬代 武史 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10181843)
浅川 秀一 岐阜大学, 工学部, 助手 (00211003)
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Keywords | 概均質ベクトル空間 / 代数群の表現 / 超局所解析 / ゼータ関数 / 線型微分作用素 / グレブナ基底 |
Research Abstract |
1.対称行列の空間上の不変微分方程式の群による不変な超関数解を考察し,ホロノミック系の理論の応用によって,その解を構成することができることがわかった.すなわち,概均質ベクトル空間上の不変微分方程式の解の構成において,相対不変式の複素べきを考え,それをパラメータについてローラン展開することによって得られる超関数によって書けることを証明し,それによって具体的な解を構成するアルゴリズムを与えることに成功した. 2.不変微分方程式の不変超関数解の構成においては,b_P-関数の理論が重要である.不変微分方程式の不変超関数解の構成において,このb_P-関数の具体的な計算法を求めることは重要な問題になっきた.これを完全に求めた公式はもとめるべくもないが,コンピュータによってこれを計算するアルゴリズムを与えることができることを発見した.このアルゴリズムにはグレブナ基底の理論が使われ,数式処理システムを使って実際にアルゴリズムをコンピュータに実装することができる. 3.計算的な代数幾何・代数解析のアルゴリズムには「グレブナ基底」の方法がある.しかし,この理論を初心者にもわかりやすく説明した入門書は少なく,特に邦文では皆無と言ってよい状態であった.このたび「イデアル・多様体・アルゴリズム」と題した英文書の翻訳に参加し,2000年に刊行することができた.これは,邦書のグレブナ基底に関する最良の入門書と言ってよい.
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[Publications] Muro,M.: "An algorithm to compute the b_P-functions via Grobner bases of invariant differential operators on prehomogeneous vector spaces"RIMS Kokyuroku. 1171. 68-81 (2000)
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[Publications] Muro,M.: "Construction of Hyperfunction Solutions to Invariant Linear Differential Equations"RIMS Kokyuroku. (in press). 00-00 (2001)
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[Publications] Kanemitsu,S.,Kuzumaki(Kobayashi),T.and Yoshimoto,M.: "Some sums involving Farey fractions II"J.Math.Soc.Japan. 52. 915-947 (2000)
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[Publications] D.コックス(他)著,室政和(他)訳: "グレブナ基底と代数多様体入門(上)(下)"シュプリンガーフェアラーク東京. 825 (2000)