情報理論に関連する応用函数解析の研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11640169
• Research Institution: Yamaguchi University
• Principal Investigator: 柳 研二郎 山口大学, 工学部, 教授 (90108267)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 栗山 憲 山口大学, 工学部, 教授 (10116717) ; 柏木 孝夫 山口大学, 工学部, 教授 (80035162) ; 松野 好雅 山口大学, 工学部, 教授 (30190490) ; 柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538) ; 岡田 真理 山口大学, 工学部, 助教授 (40201389)
• Keywords: 情報理論 / 応用函数解析 / ガウス型通信路 / 容量 / フィードバック

Research Abstract

離散時間ガウス型通信路において白色雑音以外の場合にはフィードバックをつけることにより一般には容量が増加することは知られているが正確にはその値はまだ求められていない。そこでフィードバックをつけるときの容量の上界が問題となってくる。パラメータをうまく使用することによりその上界が得られた。さらに容量を平均電力制限の函数としてみたとき凹函数であることがわかった。これを用いてブロック型ホワイト雑音をもつ場合の容量の上界で今まで得られている中で最もよいものが得られた。この証明に用いるものはヒルベルト空間上の作用素のもつ不等式が本質的である。
一方混合型ガウス型通信路において雑音の函数としてある意味で凸函数であることも同様に作用素不等式を用いて得られた。
今後量子通信路において特にガウス状態を用いた場合の容量確定問題に応用があると思われるのでその方面の研究にも進むつもりである。

Research Products

• [Publications] Han Wu Chen: "Refinements of the half-bit and factor-of-two bounds for capacity in Gaussian channels with feedback"IEEE Transaction on Information Theory. vol.45 no.1. 319-325 (1999)
• [Publications] 陳 漢武: "ガウス型通信路容量に関する不等式"京都大学数理解析研究所講究録. vol.1100. 117-130 (1999)
• [Publications] 柳 研二郎: "作用素不等式の情報理論への応用"実解析シンポジウム報告集. 58-67 (1999)
• [Publications] Kenjiro Yanagi: "On some properties of capacity in Gaussian channels with feedback"Proceedings of the China and Japan Joint Symposium on Applied Mathematics and its Related Topics. (to appear).
• [Publications] Han Wu Chen: "Upper bounds on the capacity of discrete time blockwise white Gaussian channel with feedback"IEEE Transaction on Information Theory. (to appear).
• [Publications] David J.Kaup: "Perturbation theory for the Benjamin-Ono equation"Inverse Problems. vol.15. 215-240 (1999)