2001 Fiscal Year Annual Research Report
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11640189
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
藤原 英徳 近畿大学, 九州工学部, 教授 (50108643)
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Keywords | 巾零リー群 / 可解リー群 / ユニタリ表現 / 軌道の方法 / 既約分解 / 重複度 / 不変微分作用素 / 単項表現 |
Research Abstract |
表現の誘導と制限の間には強い双対性・類似性が成り立つことは広く知られている。この3年間の基盤研究(C)において特に巾零リー群に注目し、Kirillov創始の軌道の方法の枠組みを用いて、この双対性・類似性の研究を進めた。その結果次の3つの主要な結果を得た。 1.巾零リー群G=exp gの単項表現τ=ind^G_Hχが有限重複度をもつこととHのユニタリ指標χに随伴し、底空間G/Hをもつ直線束上のG-不変微分作用素環が可換であることは同値である(いわゆるDuflo-Corwin-Greenleafの可換性予想)。 2.τの既約分解における既約表現π∈Gの重複度はπの(H,χ)-半不変一般ベクトルの空間の次元に等しい(Frobeniusの相互率)。 3.表現の制限に対して上記1.の双対命題が成り立つ。つまり巾零リー群G=exp gの既約表現πを解析部分群K=exp fに制限するとき、その既約分解が有限重複度をもつことと、ある種のK-不変微分作用素環が可換であることは同値である。 3年間の研究期間の最後の年である今年度は3人の海外共同研究者を短期招聰してこれらの成果を点検し、論文としてまとめる作業を行った。詳細は以下の通りである。 1.については主定理証明の鍵となる補題があり、それの証明から発展して、B.Magneron氏と共に問題の不変微分作用素環のある部分環の構造を調べ、彼を招聘し得られた結果を論文にまとめ現在ある雑誌に投稿中である。また、主結果についてはG.Lion氏を招聘しあらゆる証明の最終確認をし、現在彼とS.Mehdi両氏が論文を執筆中であり、3月中には最終的に完成予定である。2.については前記補題の応用として藤原個人で論文を準備中である。3.についてはA.Baldo両氏との共同研究として既に論文をある雑誌に投稿中であるが、彼を招聘しその後の発展・展開について検討した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Fujiwara, G.Lion, B.Magneren, S.Meholi: "UN critere de commutativite pour l'algebra des operateurs differentiels inveriants sur un espace homogene nilpotent"C. R, Acad. Paris, Ser. I, Math.. 332. 597-600 (2001)
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[Publications] H.Fujiwara, G.Lion, S.Mehdi: "On the commutativity of the algebra of invariant differential operators on certain nilpotent homogeneous spaces"Trans. Amer. Math. Sic.. 353. 4203-4217 (2001)