1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640193
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
西本 敏彦 高知工科大学, 工学部, 教授 (60016061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 秦 高知工科大学, 工学部, 講師 (80299370)
関口 晃司 高知工科大学, 工学部, 助教授 (80163096)
井上 昌昭 高知工科大学, 工学部, 助教授 (50168465)
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Keywords | 複素WKB法 / ストークス曲線 / 新ストークス曲線 / 変わり点 / 特性領域 |
Research Abstract |
1.複素WKBJ法は1926年の量子力学の創成期、Wenzel,Krammer,BrillounおよびJeffreyによって一次元Schrodingerの波動方程式の近似解として構成され以後有効に用いられてきた。2階常微分方程式の場合にはFedoryuk(1965)によって特性領域(Canonical domain)の概念を導入し数学的にも整備されたが3階以上の高階微分方程式に対するWKBJ法の一般論は存在しない。 2.Berk,Nevines,Roberts(1982)は2個の変わり点をもつ3階微分方程式に対しNew turning point,New Stokes curveの概念を導入した理論を発表したが筆者(西本)はいくつかの不整合性を指摘した。 3.最近の研究の結果、微分方程式にたいする特性方程式の根のリーマン面上でStokes curvesを大域的に考察することにより2個の変わり点から出るStokes curvesは互いに交差しないこと、従ってNew Stokes curveやNew turning pointは存在しないことが分かった。これを基に既に発表した論文:中野、並木、西本(1991)で用いたAdmissible contourやAdmissible domainの概念を適用し高階微分方程式に対する新しい複素WKB法を構築したい。
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