1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640241
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
市川 伸一 国立天文台, 天文学データ解析計算センター, 助教授 (80211738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 道利 国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助手 (90270446)
富田 晃彦 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (20294291)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / データ解析 / IRAF / CCDデータ |
Research Abstract |
本研究を、年々大規模になってきている観測データを迅速に解析して必要な天文情報に集約し、いち早く天文学の成果をあげていくことを目的として、ハードウエア/ソフトウエアの両面にわたって高速なデータ解析を実現するための基本的な手法や環境について系統的に研究を行うものである。 平成11年度は追加採択にあったために研究開始が11月となり、まとまった結果を得るには至っていないが、主として、試験用ソフトウエアの開発とそれを用いた予備的な試験を進めた。光学赤外線データの解析に一般的に用いられているデータ解析パッケージIRAF(米国国立光学天文台開発)を使用したCCDデータの一次処理の速度に関して、予備的な結果として、磁気ディスクの構成のよって処理速度が大幅に異なること、同時処理数の多寡によってそれぞれに適したハードウエア環境が存在すること、などがわかった。また、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)アーカイブデータ、スローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)観測データ、岡山天体物理観測所188cm望遠鏡観測データ、すばる望遠鏡観測データ、などの各種観測データについて高速処理のための問題点や課題の調査検討を進めた。それに加えて、解析作業の効率を高めるための画像ブラウザ、解析の補助支援ツールとしてのカタログデータの検討や開発も進めた。さらに、関連研究者と今後の大型CCDの動向を探るとともに、データ解析に関する問題点についての議論を行った。 平成12年度はこれらの結果や準備を土台にして高速データ解析に適した手法や環境を見いだしていくとともに、すばる望遠鏡などの大規模データの解析に反映させることを目指していく。
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