2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640263
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
森川 雅博 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90192781)
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Keywords | 自己重力系 / 鞍点法 / Tsallis統計力学 / CfAII南 / フラクタル / 負の比熱 / ガンマ線バースト / 自己臨界組織化 |
Research Abstract |
1.自己重力系の鞍点法評価(投稿準備中) 1次元、3次元の自己重力で相互作用し合う系の統計力学を構成し、分配関数を鞍点法で評価した。1次元では2次相転移、3次元では1次相転移であることなどがわかった。 2.Tsallis統計力学とCfAII南データ解析(掲載予定) 非示量性のエントロピーから出発する新しい統計力学において、オイラー関係式を一般化し、銀河の大規模な分布に適用した。負のパラメターqが得られ、これは重力系の持つ本質的な不安定性をあらわしていると考えられる。 3.フラクタル構造の出現(負の比熱・宇宙膨張)(投稿中) 1次元上に拘束された自己重力系の示すフラクタル性の起源を追求した。近距離力の特異性からくる負の比熱が速度分布に非ガウス的な分布を実現することがわかった。 4.Las Campanas銀河データを用いた宇宙のマルチフラクタ解析(掲載予定) 2次元のLas Campanasデータから3次元情報を引き出し、数10Mpcまで宇宙がマルチフラクタル構造を保っていることを示した。 5.ガンマ線バーストの時系列解析(投稿中) バースト時系列のパワースペクトルが冪的になる理由を探った。活動的銀河核からのX線や太陽フレアなどの他の同様な天体現象とは異なり,自己相似なショットの協調的な起源でなく,少数のショットの特徴的な形状に由来することがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kurokawa T.,Morikawa M.,Mouri H.: "Scaling analysis of galaxy distribution in the Las Campanas redshift survey data"Astronomy & Astrophysics. (掲載予定). 9487 (2000)
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[Publications] A.Nakamichi,I.Joichi,O.Iguchi,and M. Morikawa: "Galaxy Distributions and Non-Extensive Statistical Mechanics"Chaos, Solitons and Fractals. (掲載予定). (2000)