2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640279
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
園田 英徳 神戸大学, 理学部, 助教授 (20291966)
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Keywords | 場の理論 / くりこみ / ゲージ理論 |
Research Abstract |
本年度は,前年度に行ったゲージ理論のゲージ依存性を決定する仕事(論文[1])の拡張をまず試みた.具体的にはゲージ理論のゲージ不変性を保つ方法(ユニタリゲージ)について,その繰り込み可能性を考察した. ユニタリゲージの利点は,物理的な自由度のみを扱うことだが,グリーン関数は繰り込み不可能であることが欠点とされてきた.光子にProcca型質量のある場合のQEDについてユニタリゲージで「なぜ」グリーン関数が紫外発散するのか,その理由を考察した.論文[1]の結果を用いることによって,グリーン関数は座標空間で考える限り,繰り込めることを示し,さらに運動量空間での紫外発散は,場の複合性(compositeness)に基づくものであることを明らかにした.論文[2] 本年度の中盤には,上の仕事をHiggs場のあるQEDへ拡張することを試みた.単純な拡張はできながったが,ゲージ不変な漸近場を使えば,ユニタリゲージは繰り込み可能になることを示し,運動方程式を解いてグリーン関数の構造を決定した.論文[3]この結果をさらにSU(2)ゲージ理論でHiggs2重項のある場合に拡張した.(論文作成中) 本年度の後半には,上で得られたゲージ不変なゲージ理論の扱いの応用を試みた.Coleman-Weinberg機構のゲージ不変な取り扱いがそれである.(論文作成中) 参考文献: [1]H.Sonoda, "On the gauge parameter dependence of QED," (hep-th/0008158) [2]H.Sonoda, "Off-shell renormalization of the massive QED in the unitary gauge," Phys. Lett. B516(2001)208-212 (hep-th/0104242) [3]H.Sonoda, "Off-shell renormalization of the abelian Higgs model in the unitary gauge," (hep-th/0108247)
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