2000 Fiscal Year Annual Research Report
太陽フレアおよびコロナ質量放射にともなう高エネルギー粒子の生成
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11640290
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| Research Institution | Rikkyo University |
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Principal Investigator |
吉森 正人 立教大学, 理学部, 教授 (30062657)
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| Keywords | 太陽フレア / 粒子加速 / 天体プラズマ / ガンマ線放射 / 高エネルギー粒子 |
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| Research Abstract |
太陽フレアおよびコロナ質量放出にともなう高エネルギー粒子の生成に関して下記の研究を行った。
1.「ようこう」衛星が観測した最大のガンマ線フレア(1997年11月6日)の線スペクトル強度を詳細に解析し、ガンマ線発生領域における太陽大気の重元素組成を推定した。その時間変化からフレアのピーク期と減衰期とでは明らかな変化が見られた。減衰期ではガンマ線発生領域のMg,Si,Fe(一次電離ポテンシャルが低い元素)が増加していることが示された。このような元素組成の変化を説明するために、ガンマ線発生領域がフレアの時間経過とともに彩層からコロナへ移動する可能性を論じた。
2.「ようこう」衛星は、1997年11月6日のフレアから数分間の強いガンマ線放射を観測した。一方、コンプトン衛星は、ガンマ線放射が終了した後に地球に飛来した中性子をとらえた。両データのタイムプロフィルの解析から、ガンマ線生成後も引き続き中性子がつくられていたことが判明した。これは陽子とイオンがフレア後もひき続き数10MeV以上に加速されていたことを示唆しており、フレア時における粒子の加速過程を研究する上で貴重なデータである。
3.太陽でつくられる高エネルギー粒子にはフレア起源のものとコロナ質量放出起源のものとがある。「ようこう」が測定したX線フレアのデータとACE衛星が観測した鉄イオンの電荷分布のデータを解析することにより、3つのタイプの太陽粒子イベント(インパルシブ型、グラジュアル型、混合型)の特徴を明らかにした。そしてこれらのイベントにおける粒子加速のメカニズムを推定し、鉄イオンの電荷状態が加速領域におけるプラズマの密度と温度によって決定されることを示した。
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[Publications] M.Yoshimori: "Yohkoh Observation of a Gamma-Ray Flare on November 6, 1997"Adv.Space Res.. 25. 1801-1804 (2000)
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[Publications] M.Yoshimori: "Gamma Rays and Neutrons from a Large Solar Flare on November 6, 1997"Adv.Space Res.. (印刷中).
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[Publications] M.Yoshimori: "Characteristics of Yohkoh X-Ray Flares and Charge States of SEP Fe Ions"Adv.Space Res.. (印刷中).
