1999 Fiscal Year Annual Research Report
高圧ファンデルワールス化合物固体の創製とその弾性的性質
Project/Area Number |
11640313
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清水 宏晏 岐阜大学, 工学部, 教授 (80023258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 徹二 岐阜大学, 工学部, 助手 (30293541)
佐々木 重雄 岐阜大学, 工学部, 助教授 (30196159)
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Keywords | 分子性固体 / ファンデルワールス固体 / ブリルアン散乱 / 弾性定数 / アルゴン |
Research Abstract |
高圧ファンデルワールス化合物固体の弾性的性質の研究において最も重要なことは、単体個々の(例えば、H_2,CH_4,Ar)性質を十分に解明してからそれぞれの化合物固体にアプローチすることである。 水素(H_2)とメタン(CH_4)の弾性的性質は、既に本グループにより決定されているので、ここでは、まずファンデルワールス固体の代表であるアルゴン(Ar)の弾性的性質決定に挑戦した。本グループが開発したその場ブリルアン散乱の手法により、高圧固体Arの3つの弾性定数(C_<11>,C_<12>,C_<44>)をP=4GPaまで、世界で初めて正確に決定した。現在、これらの結果を下記により、公表予定である。 ○「Elasticity of Rare-gas Single Crystalline Ar at High Pressure」Science へ投稿中 ○「High-pressure Brillouin Study of Rare-gas Single Crystalline Argon(Ar) at Pressures up to 4 GPa」 The 17th International Conference on Raman Spectroscopy(ICORS 2000)へ申込み中 また、これらと同時に推進した弱い結合を示すHC1,HBr,ND_3,H_2Sの典型的な単純水素結合系分子性固体の成果を研究発表欄に記した。 今後、これらを基礎にして、高圧ファンデルワールス化合物固体の弾性的性質の解明を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Shimizu: "High-pressure elastic properties of hydrogen-bonded phase of solid HCl"Physical Review B. 59・18. 11727-11732 (1999)
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[Publications] H.Shimizu: "High-pressure Brillouin study of solid HBr at pressures up to 7 Gpa"Journal of Chemical Physics. 111・23. 10617-10621 (1999)
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[Publications] T.Kume: "High-pressure Brillouin Study on Deuterated Ammonia III"J.Phys.Soc.Jpn.. 69・1. 286-287 (2000)
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[Publications] 清水宏晏: "水素結合をもつ硫化水素固体の高圧相"高圧力の科学と技術. 10・1. 18-25 (2000)