2000 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解電子エネルギー損失分光法による表面反応過程の研究
Project/Area Number |
11640326
|
Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
櫻井 誠 神戸大学, 理学部, 助教授 (90170646)
|
Keywords | 電子エネルギー損失分光法 / 時間分解測定 / 赤外反射吸収分光法 / 表面・界面 / 表面反応 / 二酸化炭素 / メタン |
Research Abstract |
高分解能電子エネルギー損失分光法(HREELS)を用いた固体表面上の吸着分子の振動スペクトル解析による表面反応現象の研究において、通常のHREELS装置を用いた場合の問題点として、1つのスペクトルを取得するのに数分オーダーの時間がかかるため、時間の経過とともに、表面の状態が変化するような系に対しては適用に限界があることが挙げられる。本研究では、位置敏感検出器を用いた多チャンネル測定により、時間経過に伴って数多くのスペクトルを刻々取得していくシステムを開発した。しかしながら、研究期間内に実際の表面吸着系に応用するまでには至らなかった。 上記のHREELSの開発と並行して、赤外線を用いた吸着分子の振動スペクトル解析法である、赤外反射吸収分光法(IRAS)の測定システムを開発した。このシステムでは、従来型のHREELSも装備しており、表面振動分光法としてお互いに相補的な、HREELSとIRASを同一の真空系で測定することができる。本研究では、低温の固体表面に吸着した分子を測定対象として、IRASおよびHREELSの測定を、銀(111)単結晶表面上に凝縮したCO_2、およびCH_4分子に対して行った。
|
-
[Publications] M.Sakurai: "Surface science station of the infrared beamline at SPring-8"Nuclear Instrum.Meth.. (発表予定). (2001)
-
[Publications] H.Kimura: "Infrared beamline BL43IR at SPring-8 : design and commissioning "Nuclear Instrum.Meth.. (発表予定). (2001)
-
[Publications] T.Hirayama: "Desorption of an excimer from the surface of solid Ne by low energy electron and photon impact"Phys.Rev.B. (発表予定). (2001)
-
[Publications] I.Arakawa: "Absolute measurement of total photo desorption yield of solid Ne in vacuum ultraviolet range"Surface Sci.. 451. 136 (2000)
-
[Publications] H.Kuramoto: "High energy operation of the Tokyo-electron beam ion trap"Rev.Sci.Instrum.. 71. 687-689 (2000)
-
[Publications] H.Shimizu: "Characteristics of the beam line at an electron beam ion trap"Rev.Sci.Instrum.. 71. 681-683 (2000)