2000 Fiscal Year Annual Research Report
交換相互作用,特に多体スピン交換相互作用の理論的研究
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11640334
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| Research Institution | UNIVERSITY OF TSUKUBA |
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Principal Investigator |
平島 大 筑波大学, 物理学系, 助教授 (20208820)
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| Keywords | ウィグナー結晶 / 多体スピン交換相互作用 / 固体ヘリウム |
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| Research Abstract |
今年度の研究実績は(1)2次元ウィグナー結晶における多体交換相互作用の計算と(2)2次元固体ヘリウム3における多体交換相互作用の計算である。前者については,前年度に開発したWKB法に基づく計算方法をもちいて、通常の2次元ウィグナー結晶における交換相互作用のほかに、磁場下における交換相互作用および2重層ウィグナー結晶における交換相互作用の計算も行った。磁場下においては電子が磁場と結合することによって交換相互作用そのものにアハラノフボーム振動が現れ,それが結晶の磁気的な性質にさまざまに影響を与えるという興味深い結果が得られた。現実に2次元ウィグナー結晶を実現することは容易ではないが,電子系を2重層にすることによってより容易に結晶状態を実現することができると考えられている。この場合の交換相互作用も計算し,この系が1次元反強磁性ハイゼンベルグハミルトニアンでよく記述されることを示した。(2)の固体ヘリウムについては、基盤ポテンシャルが交換相互作用に与える定性的な影響を調べ,これによって高密度領域とは異なる交換相互作用の密度依存性を明らかにした。以上の研究成果は、今年度、5編の論文(内3編は現在印刷中)、1回の国際会議において発表されている。
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[Publications] M.Katano and D.S.Hirashima: "Multiple-spin exchange in a two-dimensional Wigner crystal"Physical Review B. Vol.62,No.4. 2573-2580 (2000)
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[Publications] H.Ashizawa and D.S.Hirashima: "WKB calculation of multilole spin exchange in monolayer solid ^3Hc"Physical Review B. Vol.62,No.14. 9413-9417 (2000)
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[Publications] D.S.Hirashima and K.Kubo: "Multiple-spin exchange in a two-dimensional Wigner crystal in a magnetic field."Physical Review B. Vol.63, . (2001)
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[Publications] D.Hirashima,K.Kubo and M.Katano: "Multiple-spin exchange in a two-dimensional Wigner crystal."Physica E. (2001)
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[Publications] D.S.Hirashima: "Magnetism of a Bilayer Wigner Crystal."Journal of the Physical Society of Japan.. Vol.70,No.4. (2001)
