2000 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
11640390
|
|---|
| Research Institution | Toyama University |
|---|
Principal Investigator |
高木 光司郎 富山大学, 理学部, 教授 (60018976)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田島 仁司 富山大学, 理学部, 助教授 (50233557)
常川 省三 富山大学, 理学部, 教授 (40018982)
松島 房和 富山大学, 理学部, 助教授 (40142236)
|
|---|
| Keywords | 核スピン異性体 / レーザー分光 / 赤外分光 / メチルアルコール / 弗化メチル / 光誘起ドリフト |
|---|
| Research Abstract |
研究の目的は、光誘起ドリフトによりメチルアルコールとそのアイソトープ分子に対して、核スピン異性体間の変換速度を求める事である。理論的には、各アイソトープ分子について、A,E状態のエネルギー準位を求め変換速度のデータを解析することである。また、シュタルク効果による準位交差を用いて実験的にエネルギー差を求める事である。
実績について今年度の交付申請書の実施計画に即して記述すると、まずシュタルクセルを製作し、今までのセルに接続した。実験装置に関しては、実験精度を向上させるため、プローブ用レーザーの安定性(周波数と出力)に関して、当初の予想よりもずっと高いものが要求されたため、この開発に多大な努力をさいた。この装置により^<13>CH_3F分子に対して変換速度を測定した。又、電場による変換速度の変化も観測した。しかし、CH_3OH分子に対して実験を行うにはS/N比が不十分であり、今後も装置や実験法を改良して実験を行う予定である。
メチルアルコールとそのアイソトープ分子についてのエネルギーレベルと内部回転ポテンシャルの決定については、以下の成果を得た。まずCH_3OHのエネルギーレベルに関しては実験的に論文(1)で振動励起状態を含むいくつかのレベルに関して高い精度で決定した。理論的にはエネルギーレベルの決定に必要な遠心力歪み定数の計算についてCH_3ODとそのアイソトープ分子に対して、論文(2)で行った。これらの計算は、精度の高いねじれ振動・回転エネルギーレベルと内部回転ポテンシャルの決定において大いに有効である。
|
-
[Publications] Z.D.Sun,F.Matsushima,S.Tsunekawa and K.Takagi: "Sub-Doppler spectroscopy of the C-O stretching fundamental band of methanol by use of microwave sidebands of CO_2 laser lines"J.Opt.Soc.Am.. B17. 2068-2080 (2000)
-
[Publications] L.Wang,Y.B.Duan,I.Mukh.,D.S.Perry and K.Takagi: "On the physical interpretation of torsion-rotational parameters for CH_3OD isotopomers"Chem.Phys. 263. 263-270 (2001)
