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2000 Fiscal Year Annual Research Report

火山長周期地震の発生過程に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11640404
Research InstitutionTOHOKU UNIVERSITY

Principal Investigator

西村 太志  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40222187)

Keywords火山長周期地震 / マグマ / マグマ性流体 / モーメントテンソルインバージョン / 発生過程
Research Abstract

本研究は,多点広帯域地震波形データ及び空振波形データの解析とマグマ・熱水運動と地震波動伝播の数値シミュレーションに基づいた火山長周期地震の発生モデルの構築を目的とするものである.本年度は,2000年4月より活動が活発化している磐梯山において広帯域地震観測を実施し,長周期成分を含む微動を記録した.さらに,この微動の震源位置,発震機構解をモーメントテンソルインバージョン法により推定した.また,不整形なダイクや火道中のマグマ性流体の運動により励起される地震波動を計算し,岩手山,磐梯山で観測された長周期イベントの発生モデルを構築した.本年度に得られた主な成果は以下の通りである.
1.2000年4月より火山性地震活動が活発化した磐梯山では,周期約10秒の長周期成分を含む微動が観測された.この微動は周期1秒以下の短周期成分が卓越しているが,顕著な長周期成分も含む.4観測点で記録された波形データにモーメントテンソルインバージョン法を適用した結果,この微動は深さ5kmでの膨張収縮運動により励起されていることがわかった.この運動は,前年度解析した岩手山の長周期地震と発生機構である.
2.本研究で解析した磐梯山や岩手山の結果や他火山で得られている研究成果をまとめると,火山長周期地震の発生機構解は,周期10秒前後の周期で膨張収縮する運動が卓越することが明らかとなった.この発生機構を,狭い通路で繋がれた2つのマグマ性流体溜まりの振動現象で説明した.2つのマグマ溜まり内のマグマ性流体を圧縮性流体の基礎式で記述し,数値差分法で解くアルゴリズムを開発した.これにより,地震波の卓越周波数及び地震モーメントと,マグマ溜まりや通路の大きさ・流体の圧縮性などのパラメータとの関係を明らかにすることが可能となった.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Takeshi Nishimuna et al.: "Source process of very long period seismic events associated with the 1998 activity of Iwate Volcano, northeastern Japan"Journal of Geophysical Research. 105. 19135-19147 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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