1999 Fiscal Year Annual Research Report
星雲ガスおよび惑星大気を使った気相-固相反応の実験的研究
Project/Area Number |
11640436
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋元 明彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30261275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笹 隆司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90263368)
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Keywords | 星雲ガス / 惑星大気 / 気相-固相反応 / 星間塵 / 反応速度 |
Research Abstract |
本研究では、現実に近い星雲ガス、および惑星大気を実験室で再現し、その温度、圧力、化学組成の関数として、星間塵の蒸発・再凝縮の反応速度、および惑星表面の侵食速度を求める。この目的で、不活性元素を除く宇宙の代表的4元素H,O,C,Sを所要の比に混合するシステムの製作を行った。星雲ガス生成のために、H_2(純粋)・H_2-CO(混合比100:1)・H_2-CO_2(100:1)・H_2-H_2S(1000:1)の4種類のガスを作製して、精密ガス流量制御器により流量を制御した上、真空引きしたガス混合器内に噴出できるシステムを製作中である。また混合比を確認するために、四重極質量分析計(現有)を取付けて分析の行える新たなポートを製作した。 任意の温度において混合ガスを速やかに熱力学平衡に達せしめるために、顆粒状のPt触媒を半量充填した特殊形状のPtRh製反応容器を製作した。次年度は反応容器を上記ガス混合器に接続し、真空加熱炉(最高温度1600℃;現有)内に取付ける予定である。また酸素分圧を混合ガスの流量(又は全圧)の関数として制御する目的で、熱力学計算により、任意の混合ガス濃度において実現される酸素分圧の値を予測するコンピュータ・プログラムを開発中である。 星雲ガスの第一次近似である純粋の水素中における星間塵の蒸発・再凝縮の反応速度の研究を行い、その温度効果が従来の予測値の数倍高いことを見出した。また、凝縮時の元素の同位体効果を測定した結果、その効果が凝縮率に依らないという予想外の結論が得られた。
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[Publications] Davis, A.M.: "Trace element fractionation during evaporation"Lunar Planet.Sci.. 30. 2023 (1999)
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[Publications] Richter, F.M.: "CAI cosmobarometry"Lunar Planet.Sci.. 30. 1989 (1999)
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[Publications] Richter, F.M.: "Elemental and isotopic fractionation of CAI liquids"Lunar Planet.Sci.. 31. 2010 (2000)
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[Publications] 橋元 明彦: "原始星雲の化学・同位体分別"遊星人. 8. 266-282 (1999)