1999 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙空間・静電的プラズマ波動の電磁波へのモード変換にかかわる諸相の研究
Project/Area Number |
11640437
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
飯島 雅英 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80232114)
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Keywords | モード変換 / 宇宙空間プラズマ / プラズマ波動 / 電磁波放射 |
Research Abstract |
本研究は、宇宙空間プラズマ中の非熱的電磁波放射の機構の中で、特にコヒーレントな静電的プラズマ波動が電磁波に変換するモード変換プロセスを研究の対象とし、いかなるプラズマの不均一が有効に静電的プラズマ波動から電磁波へのエネルギー変換に寄与するのかを解明することを目的としている。特に、科学衛星EXOS-D(あけぼの)搭載のプラズマ波動観測装置(PWS)および東北大学のデカメータ電波観測施設によって観測された、プラズマ密度、静電的プラズマ波動の強度、放射された電磁波の強度、偏波特性を総合的に解析しモード変換が起こるプラズマの諸相を具体的に解明し、その結果をもとに、提唱されている理論を検証し、宇宙空間においてモード変換過程が作用する実状を明らかにしようとしている。 今年度は、特に、モード変換過程を地球の極域から放射される地球ヘクトメートル電波の問題に着目し、あけぼの衛星によって観測された放射電磁波の強度と発生域における静電的プラズマ波動の強度関係を定量的に解析し、当初の計画通りデータベースを作成した。本研究により新たに非線形のモード変換を示すと考えられる地球ヘクトメートル電波の高調波現象が発見されている。また、東北大学のデカメータ電波観測施設を利用し、木星デカメータ電波の観測を実施し、木星における電磁波放射現象にモード変換過程がどのように適用されるかについても検討を開始している。研究の成果は学会および関連する研究会で発表を予定し、並行して出版の準備を進めている。
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